妹尾泰利

妹尾 泰利（せのお やすとし）

妹尾泰利は、日本の流体機械学の権威であり、機械工学の分野で卓越した業績を残した学者です。1924年2月25日に福岡県で生まれ、九州大学にて教育を受けました。1945年に九州帝国大学工学部機械工学科を卒業した後、様々な学術的な役割と研究に従事してきました。

経歴

妹尾は、1948年に九州大学工学部の助教授となり、1952年には「摩擦ポンプの研究」により工学博士の学位を取得しました。彼の学問的なキャリアは、1954年から1958年にかけてアメリカのマサチューセッツ工科大学（MIT）に留学し、同大学で助教授を務めることによって国際的な評価を高めました。その後も、エアリサーチ社で上級専門技術者としての役割をある一方、1964年に帰国後は九州大学生産科学研究所の教授に就任し、空気工学や熱エネルギー輸送工学に関する教育・研究を行いました。

1981年には研究所の所長に就任し、長年にわたり流体力学の革新に貢献しました。1987年には九州大学を定年退官し、その後三浦工業の取締役兼三浦研究所専務に就任し、1993年には同社の技術顧問になります。

彼の教育の下で多くの優秀な学生が育ち、その中には九州大学名誉教授の古川明徳を含む著名な研究者がいます。

受賞歴

妹尾は、その研究業績により数々の賞を受賞しています。1961年にはアメリカ機械学会のムーディ賞、1967年には松永賞を受賞し、ターボ機械内部の流動に関する研究が高く評価されています。また、1974年と1978年には日本機械学会の論文賞を受賞し、1988年には同学会の論文賞を再度受賞しました。1992年には日本ガスタービン学会から功労賞を受与し、1995年には日本機械学会技術賞を獲得しました。

2002年には日本機械学会流体工学部門賞、2003年には日本学士院賞やターボ機械協会特別賞を受賞し、さらには全国発明表彰の日本商工会議所会頭賞も受賞しました。彼の業績は、流体工学の進展に寄与し、多くの研究者に影響を与えました。

まとめ

妹尾泰利の専門はターボ機械であり、その研究は日本だけでなく、国際的にも高い評価を受けています。彼の研究成果は、流体機械の効率改善や新たな技術の開発に多大な影響を与えており、今後の科学技術においても重要な位置を占めることでしょう。彼の業績や指導により、多くの学生や若手研究者が育ち、新たな知見を生み出す礎となっています。

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