姉ログ 靄子姉さんの止まらないモノローグ

姉ログ 靄子姉さんの止まらないモノローグ

田口ケンジ氏による人気漫画『姉ログ 靄子姉さんの止まらないモノローグ』は、2012年から2016年にかけて『週刊少年サンデー』で連載されました。シスコンの妄想に囚われた姉と、その弟の日常を描いたコメディ作品です。

作品概要

本作は、作者の得意とするブラコン要素をふんだんに盛り込んだ作品です。主人公の近衛靄子は、弟・輝を「姉に恋する変態」と思い込み、様々な妄想を膨らませ、周囲を巻き込みながら騒動を繰り広げます。

当初はインターネット上のイラスト投稿サイトに掲載する目的で創作されたプロットが、担当編集者の目に留まり、わずか10日で週刊誌連載が決定したという経緯を持ちます。舞台は高校。登場人物は年齢を重ねず、いわゆる「サザエさん時空」を採用している点も特徴的です。作者は、年上のキャラクターを作品に残したいという思いからこの設定にしたと語っています。また、登場人物の名前には「靄」「輝」「かすみ」など、気象や天候に関連した名前が付けられているのも興味深い点です。

2014年には、単行本にOVAを同梱した特別版が発売され、さらに『汚物は消毒です』とのコラボ漫画も掲載されました。

主要登場人物

近衛 靄子

本作の主人公。高校2年生。成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗と完璧な姉ですが、弟への過剰な妄想から奇行に走る一面も持ちます。弟を「姉に恋する変態」と思い込んでおり、その妄想は物語を大きく動かします。料理が得意で、友人達をもてなすことも。インターネットラジオを聴くなど、現代的な一面も持ち合わせています。後に生徒会長に就任します。

近衛 輝

靄子の弟。高校1年生。姉を慕っており、姉との生活に慣れていますが、姉の妄想には全く気づいていません。中性的な顔立ちをしており、女装した姿は周囲を驚かせます。学業成績はあまり良くありません。

黒瀬 香澄

靄子の幼馴染。ボーイッシュな性格で、靄子の妄想にツッコミを入れる役割を担います。靄子とは正反対の性格ですが、親友として彼女を支え続けます。

その他の登場人物

その他にも、風花、陽平、歩、ブリサ、雪乃、ふぶきなど、個性豊かなキャラクターが多数登場します。それぞれのキャラクターが物語に彩りを添え、複雑で魅力的な人間関係を築き上げています。生徒会長のふぶきは、靄子と並ぶ学園の姉御肌的存在で、謎の価値観「姉力」を提唱する人物です。

メディア展開

ドラマCD

単行本2巻の特別版にはオリジナルのドラマCDが同梱されました。

ファンディスク

アニメイトより、Flashアニメーションを収録したファンディスクが発売されました。

OVA

『週刊少年サンデー』連載作品をOVA化する企画の一環として制作され、コミックス5巻に同梱されました。TOKYO MXでも放送されました。エンディングテーマ「アネソン 〜靄子姉さんの止まらない妾ソング〜」は小清水亜美（靄子役）が歌唱。

まとめ

『姉ログ 靄子姉さんの止まらないモノローグ』は、独特の世界観と魅力的なキャラクター、そしてテンポの良い展開で多くの読者を魅了した作品です。コミックス、ドラマCD、OVAと様々なメディアミックス展開を行い、多くのファンを獲得しました。姉の妄想と弟の反応、そして周囲の人々の絡み合いが織りなすコメディは、読後感も爽快です。

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