姫野真也

姫野真也：言葉の壁を超えるシンガーソングライター

姫野真也（ひめの しんや、1969年10月4日 - ）は、東京都出身のシンガーソングライターであり、英語作品ではDavid (Shinya) Himenoと名乗ることもあります。彼の音楽は、日本語詞と英語詞の両方で表現されていますが、特に英語詞においては、入念に韻を踏むスタイルが際立っています。

異文化への架け橋を志して

外交官を目指していた姫野は、九州の高校を卒業後、1987年に単身でイギリスへ渡り、ロンドンなどで生活しました。この海外での経験を通じて、「外国人と日本人の間の精神的な架け橋になる」という強い意識を持つようになったと言います。

帰国後、青山学院大学文学部英米文学科に入学し、在学中からライブを中心に音楽活動を開始。1991年には、さだまさしの所属レーベルであるフリーフライトにデモテープを送りました。しかし、当時は勉学への意欲が強く、デビューは見送り卒業を目指す道を選びました。その一方で、小田和正作品の英訳詞など、芸能界での仕事も徐々に始めていました。

さだまさしとの出会い

1992年8月6日、長崎県小浜町で開催された『1992 夏・長崎から～さだまさし～』に姫野は登場し、『防人の詩』を英語で歌い上げ、観客を魅了しました。

青山学院大学卒業後の1993年、早稲田大学文学部に学士入学。今度はデビューを目指し、スタジオでの制作活動に専念します。

1994年、TBS系ドラマ「家族A」の挿入歌に楽曲が起用されたことをきっかけに、ファンハウスから1枚目のシングルをリリース。その後、シングル3枚とアルバム1枚を発表しました。

1996年以降は、アニメ『銀河英雄伝説』の主題歌を担当。第4期シリーズではこんのひとみが歌うオープニング主題歌「Must Be Something」の作詞を、外伝第1期および第2期シリーズではAKEMIが歌うオープニング主題歌「Kid」「Story of Time」を手掛け、シリーズ完結までその役割を担いました。

防人の詩との出会い

姫野がフリーフライトに送ったデモテープには、ロック調にアレンジされたさだまさしの『防人の詩』の英語バージョンが収録されていました。この斬新なアレンジにスタッフは驚き、すぐに姫野と面会。姫野は『防人の詩』の素晴らしさを日本国内だけに留めておくべきではないという熱い思いを語ったそうです。

さだまさし自身も、英語に堪能な弟であり事務所社長の佐田繁理からこのデモテープについて話を聞き、「タイトルの意味は？」「『兵士の歌』だな」「どんな詩だ？」「⋯⋯いい詩だと思う」というやり取りがあったと語っています。

この『防人の詩』の英語バージョンは、2枚目のシングル『THE LUNATIC』とアルバム『THE SPECTATOR』に収録されています。

関連ミュージシャン

野村義男：レコーディング最終夜に姫野が「また僕に付き合ってもらえますか!!」と問いかけた際、「10万枚売れたら付き合うぞ!!」と答えたエピソードが残っています。

ディスコグラフィー

シングル

Suddenly～突然に～（1994年11月23日）
THE LUNATIC（1995年2月25日）
Apollonia～太陽の島～（1995年5月25日）

アルバム

THE SPECTATOR（1995年3月25日）

銀河英雄伝説主題歌

Must Be Something（歌：こんのひとみ）-第4期シリーズ・オープニング
Kid（歌：AKEMI）-外伝第1期シリーズ・オープニング
Story of Time（歌：AKEMI）-外伝第2期シリーズ・オープニング
THE SONG OF A SOLDIER

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