娚の一生

娚の一生

『娚の一生』は、西炯子による日本の漫画作品で、『月刊フラワーズ』（小学館）にて2008年9月号から2010年2月号まで連載されました。都会で働く女性と、ひょんなことから同居することになった年上の哲学者の織りなす、穏やかで心温まる日常を描いています。

あらすじ

東京の大手電機メーカーに勤務する堂薗つぐみは、仕事に疲れ、長期休暇を利用して田舎の祖母の家で過ごすことに。しかし、祖母が亡くなったことをきっかけに、つぐみは在宅勤務に切り替え、祖母の家で生活を始めます。そんなある日、見知らぬ壮年の男性、海江田醇が現れます。彼は祖母の教え子で、離れの鍵を祖母から預かっていたという。戸惑いながらも、つぐみは醇との奇妙な同居生活を始めることになります。

角島県鶴水市を舞台に、都会での生活に疲れた30代半ばのキャリアウーマンであるつぐみが、哲学者である海江田との出会いを通じて、徐々に心を開き、穏やかな日々を送る中で、自身の生き方を見つめ直していく姿が描かれています。

登場人物

堂薗 つぐみ（どうぞの つぐみ）
東京の大手電機メーカー「四つ葉電気」に勤務する30代半ばのキャリアウーマン。原子力事業部プロジェクト管理課長を務める。仕事一筋の生活を送ってきたが、心身の疲労から長期休暇を取得し、祖母の家で過ごすことに。海江田との出会いを通じて、徐々に彼に惹かれていく。

海江田 醇（かいえだ じゅん）
哲学者。51歳。京都弁で話す。病気療養中の友人の代理で角島大学で教鞭を執ることになり、つぐみの祖母の家の離れに住む。つぐみの祖母である十和とは、大学生の頃からの知り合い。つぐみに対して積極的にアプローチをかける情熱的な一面も持つ。

下屋敷 十和（しもやしき とわ）
つぐみの祖母。染色家。海江田とは、彼が学生の頃からの知り合い。

秋本 岬（あきもと みさき）
つぐみの会社の同期で友人。結婚を機に退職する。

西園寺 真保（さいおんじ まほ）
海江田の秘書。海江田に好意を抱いている。

園田 哲志（そのだ てつし）
鶴水市の市議会議員。つぐみのことを意識していたが、後に西園寺と交際する。

書誌情報

西炯子 『娚の一生』 小学館〈フラワーコミックスα〉 全4巻
2009年03月10日発売、ISBN 978-4-09-132269-2
2009年10月09日発売、ISBN 978-4-09-132638-6
2010年03月10日発売、ISBN 978-4-09-133027-7
2012年09月24日発売、ISBN 978-4-09-134583-7

映画

2015年には、榮倉奈々と豊川悦司のダブル主演で映画化されました。

監督：廣木隆一
脚本：斉藤ひろし
音楽：遠藤浩二
主題歌：JUJU 「Hold me, Hold you」

キャスト

堂薗つぐみ - 榮倉奈々
海江田醇 - 豊川悦司

関連商品

小説：娚の一生 （著：高瀬ゆのか、小学館文庫）
CD：映画『娚の一生』サウンド・トラック
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ロケ地

三重県伊賀市を中心に、同県度会郡南伊勢町や京都府相楽郡南山城村でロケーション撮影が行われました。

まとめ

『娚の一生』は、都会での生活に疲れた女性が、田舎での生活と年上の男性との出会いを通じて、自分自身を見つめ直していく物語です。美しい風景描写や、登場人物たちの繊細な感情表現が魅力的な作品であり、多くの読者の心を捉えました。漫画、映画ともに、ぜひ触れてみてください。

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