娼婦和子

やしきたかじんのデビューシングル「娼婦和子」は、1971年5月20日に発売されました。しかし、その内容は社会通念上問題があるとされ、発売と同時に禁止処分となる異例の事態となりました。

発売禁止の経緯

この曲は、近親相姦や売春といったテーマを扱っており、過激な内容が問題視されました。自主制作で500枚が生産されたものの、一般への流通は厳しく制限され、幻のレコードとして扱われることになります。

発売禁止後、レコードは手売りで販売されましたが、ほとんど売れなかったと言われています。たかじん自身もこのレコードを所有していなかったという逸話が残っています。

楽曲について

「娼婦和子」のカップリング曲は「さよならの言葉」です。この曲は、2001年に発売されたオムニバス・アルバム『KYOTOレコード ベスト選集 カレッジアン・クラブ』に収録され、陽の目を見ることになりました。

「娼婦和子」自体も、2014年12月3日に発売された『やしきたかじん シングル・コレクション 1976-1982』に「さよならの言葉」と共に収録され、再び注目を集めました。

両楽曲とも、作詞・作曲・編曲はやしきたかじんが手掛けています。

娼婦和子 [03:00]
さよならの言葉 [04:55]

まとめ

「娼婦和子」は、たかじんの音楽キャリアの初期における、特異な作品と言えるでしょう。タブーに挑戦したテーマ、発売禁止というスキャンダラスな経緯、そして後に再評価されるという運命。これらの要素が複雑に絡み合い、この曲を特別な存在にしています。1971年という時代背景を考慮すると、この曲が社会に与えた衝撃は大きかったと考えられます。

その後のたかじんの活躍とは対照的に、この曲は忘れ去られたかのように扱われてきましたが、近年、再び注目を集め、彼の音楽的なルーツを知る上で重要な作品として再評価されています。

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