婚姻届

婚姻届とは

婚姻届（こんいんとどけ）は、日本で法的に結婚をするために提出する書類であり、正式には婚姻届書（こんいんとどけしょ）と呼ばれています。この申請書類は、法務省の地方支分部局である法務局の戸籍課が管轄しています。

法的根拠

婚姻届の手続きについては、主に戸籍法第74条および民法第739条に規定されています。これによって、婚姻届の提出が法律で求められていることが明記されています。

婚姻届の条件

婚姻は、以下の条件を満たす必要があります。
1. 年齢制限: 男性と女性は、共に満18歳以上であること（同性婚は認められていません）。
2. 重婚の禁止: 両者が既に婚姻関係にないこと。
3. 証人の存在: 2人以上の18歳以上の証人が必要であり、証人は婚姻届に署名・捺印しなければなりません。
4. 親族関係の制限: 互いに直系親族または三親等内の傍系血族でないこと。

また、女性が再婚を希望する場合は、次の条件を満たす必要があります。

• - 再婚のための待機期間: 離婚届を提出してから100日以上経過していること（例外もあります）。

婚姻届の手続き

婚姻届の提出手続きは比較的シンプルで、以下の流れで行います。
1. 用紙の入手: まず、役場で婚姻届の用紙を受け取ります。
2. 署名・捺印: 証人欄に署名・捺印を受けます。
3. 記入と提出: 必要事項を記入し、役場に直接出向いて提出します。証人も立ち会う場合、その場で署名・捺印を行うことも可能です。また、郵送でも提出できますが、その場合の受理日は郵便配達日となります。

提出先

以下のいずれかの市区町村役場に提出できます。

• - 結婚前のいずれかの当事者の本籍地の自治体
• - 結婚後の新しい本籍地を管轄する自治体
• - 現在の居住地の自治体
• - 転居する場合、結婚後の住所地の自治体

提出書類

婚姻届を提出する際に必要な書類は以下の通りです。

• - 婚姻届
• - 結婚前の戸籍謄本または抄本（手続きする役場が従前戸籍の本籍地の場合は不要）
• - 2人の印鑑（1つは旧姓のものである必要があります）
• - 2人の本人確認書類
• - 外国人との結婚の場合は、婚姻要件具備証明書や国籍証明書などの関連書類が必要です。

提出後の手続き

婚姻届が無事に受理されると、提出日に婚姻が成立します。新しく戸籍が作成されるか、既存の戸籍に配偶者を追加する形になります。

婚姻届の多様な形式

婚姻届は、形式的に一定の要素を満たしていれば独自のデザインを取り入れることができます。特に、一部の自治体では地元名所やキャラクターを描いた特別な婚姻届を用意しているところもあり、これが結婚の特別な記念にもなります。

その他の注意点

婚姻届には証人の記入が必要ですが、証人が結婚後の経済面で責任を負うことはありません。また、日本国憲法では、証人に対する国籍の制限はなく、外国籍の者でも任意で証人になれます。万が一、偽の婚姻届が提出された場合でも、役場は形式上整っていれば受理しなければならず、後に問題が発生するケースもあります。

こうした手続きを経て、法律的な結婚が成立します。日本では、婚姻手続きが比較的簡便であるため、多くのカップルにとってスムーズなプロセスが提供されています。

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