嫁津波

『嫁津波』（よめつなみ）は、1980年代後半に人気を博した日本の音楽バンド、米米CLUBが、山田実とトップ・ゴージャスという変名を用いて発表した6枚目のシングルです。1988年2月1日にCBS/SONYからリリースされました。

この楽曲は、映画『山田村ワルツ』の主題歌として制作された特別な企画作品であり、そのため、アーティスト名も通常の米米CLUBではなく、「山田実とトップ・ゴージャス」という名義が用いられました。この映画には、米米CLUBのメンバーも数名出演しており、音楽だけでなく映像作品にも関わっている点が特徴的です。

当時、米米CLUBのシングルは7インチレコードで発売されていましたが、1989年以降に8cmCDへと移行しました。しかし、『嫁津波』は企画作品としての性質からか、すぐにCD化されることはありませんでした。その後、バンドが解散した後に発売されたベストアルバム『HARVEST SINGLES 1985-1992』で、初めてCD化されました。この事実は、この楽曲が他のシングルとは異なる特別な扱いを受けていたことを示唆しています。

『嫁津波』は、1997年春に行われた米米CLUBの解散ライブ「THE LAST SYMPOSIUM」でも演奏され、ファンにとって非常に重要な楽曲であることが伺えます。また、バンドの再結成後も、この曲はライブで演奏され続けており、現在でもその人気は衰えていません。さらに、2013年のライブ『大天然祭』では、前年に発生した東日本大震災に配慮して、曲名が「嫁の波」と改題され、歌詞も変更されました。この変更は、この楽曲が時代や社会情勢に合わせて変化する、生きた音楽であることを示しています。

『嫁津波』の作詞・作曲は山田実が担当し、編曲はトップ・ゴージャスが手掛けています。楽曲は、アップテンポでキャッチーなメロディーが特徴で、一度聴いたら忘れられないインパクトがあります。この楽曲は、アルバム『HARVEST SINGLES 1985-1992』や『米 〜Best of Best〜』にも収録されており、米米CLUBの代表的な楽曲の一つとして広く知られています。

このように、『嫁津波』は、米米CLUBの活動の中でも特別な位置を占める楽曲であり、その制作背景やリリース後の展開、そして時代に合わせた変化を通して、多くのファンに愛され続けています。この楽曲は、単なるヒット曲としてだけでなく、米米CLUBの音楽活動を語る上で欠かせない重要な作品であると言えるでしょう。

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