嬉野市立塩田中学校

嬉野市立塩田中学校の紹介

嬉野市立塩田中学校は、佐賀県嬉野市に位置する公立中学校です。2014年に新たに完成した校舎は特に水害対策に配慮されており、全体が高床の構造になっているのが特徴です。大雨時には中庭が遊水地としての役割を果たし、周囲の地域を守る仕組みが整っています。また、この新校舎は周辺に漂う伝統的な建物群とも調和したデザインが施されています。

歴史

嬉野市立塩田中学校は、1956年に塩田町、五町田村、久間村が合併して設立されました。これは、地域内の旧中学校を統合した結果によるものです。その前には、いくつかの中学校が別々に運営されていました。例えば、旧・塩田町立塩田中学校は1947年に創立し、その後新校舎が建設されました。また、旧・久間村立久間中学校と旧・五町田村立五町田中学校も同様に、合併を経て塩田中学校に統合された歴史があります。

新しい校舎の建設は、従来の校舎が老朽化したことを受けたものであり、特に水害への対策が求められました。1990年の水害時には、校舎内部が浸水し、教室にも被害が生じました。これを教訓に、校舎の建設時には、地面から2.6メートルの高さに床が設けられ、その浸水対策の設計がなされました。

設備と環境

新しい校舎は、鉄骨および一部鉄筋コンクリートで構成された2階建ての建物であり、延床面積は8,337平方メートルに及びます。建設費は約2億8000万円で、国の交付金も活用されています。地震や水害から生徒たちを守るために、特に工夫されて設計されています。

大雨時には中庭が貯水池として機能し、その役割を果たすことにより、周辺地域への浸水を防ぎます。また、校舎の上げ床に囲まれた中庭は、生徒たちの憩いの場として利用されるほか、北側の高台へ避難する際の通路としても設計されています。このように機能的でありながら、地域の自然環境とも融合した設計が施されています。

さらに、建物のデザインも重視されています。64個のY字型鉄骨フレームで構成された骨格が、特徴的な屋根を生むことにより、地域の伝統的建物群と調和する外観が実現されています。新校舎は、隣接する嬉野市社会文化会館と連携し、水害対策の機能を持ちながらも、美しい景観を形成しています。

出身者

嬉野市立塩田中学校からは、スポーツ界でも著名な出身者が多くいます。大相撲力士の佐賀昇博選手や、バレーボール選手の栗山雅史選手、貞包里穂選手などがその例です。これらの出身者は、学校での教育や経験を生かして、各自の分野で成功を収めています。

このように、嬉野市立塩田中学校は地域に根ざした教育環境を提供し、地域の伝統を受け継ぎながら未来を見据えた学校を目指しています。

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