学校法人桜美林学園

桜美林学園

桜美林学園は、日本の東京都町田市に主たる拠点を構える学校法人です。この学園は、キリスト教の精神を基盤とした教育を展開しています。近隣に位置する日本基督教団桜美林教会があり、その教会の牧師が学園の学校牧師を兼任しているという特徴があります。

名称の由来とその特色

学園の名称である「桜美林（おうびりん）」は、フランスの著名な思想家であり博愛主義者としても知られるジャン＝フレデリック・オベリン（Jean-Frédéric Oberlin）の名に由来しています。さらに、学園が位置する土地が美しい桜並木に囲まれていることから、「オベリン」という言葉に漢字の「桜美林」を当て、その景色をもじって名付けられたとされています。また、別の説としては、創立者である清水安三がアメリカ合衆国オハイオ州にあるオベリン大学の出身であり、その母校の名前にちなんで「オベリン」という言葉を選び、それに「桜が美しい林」という意味合いを持つ漢字「桜美林」を当てたとも言われています。このオハイオ州のオベリン大学とは姉妹校の関係にあります。

学園の在学生および卒業生は、親しみを込めて「オビリンナー」あるいは「オベリンナー」と呼ばれています。さらに、学園の所在地やその周辺地域では、正式な読み方である「おうびりん」ではなく、「オビリン」や「オベリン」と発音して呼ぶ人々が多く存在します。

歩み：沿革

桜美林学園の歴史は、1921年に遡ります。創立者である清水安三が、中国の北京市朝陽門外に教育機関として「崇貞学園」を設立したことがその始まりです。第二次世界大戦後、清水が中国から帰国した後の1946年、日本の地において財団法人桜美林学園が創立されました。当初は旧制高等女学校と英文専攻科を設置していました。翌1947年には桜美林中学校が開設され、1948年の学制改革に伴い桜美林高等学校が開校したことで、高等女学校は廃止されました。1950年には、英語英文科と実務英語課程を持つ桜美林短期大学が開学します。組織形態については、1951年に財団法人から学校法人へと変更されました。高等教育機関として、1966年には桜美林大学が開学し、文学部に英語英米文学科と中国語中国文学科が設けられました。教育の対象はさらに広がり、1968年には桜美林幼稚園が開設されています。その後、社会のニーズの変化などにより、2007年には短期大学部が廃止となりました。

現在設置している学校

現在、桜美林学園が設置・運営している学校は以下の通りです。

桜美林大学
桜美林高等学校・桜美林中学校
* 桜美林幼稚園

過去の計画：小中一貫校の構想

学園は、2021年の創立100周年記念事業の一環として、東京都多摩市に小中一貫校を新たに設置する計画を進めていました。この計画のために、2016年11月には多摩市との間で「旧多摩市立西落合中学校跡地施設の活用についての確認書」を締結し、多摩市が所有する旧西落合中学校の用地と、学園が所有する多摩アカデミーヒルズ用地の一部を土地交換する方針が示されていました。しかしながら、多摩市側がアカデミーヒルズ隣接地への移転を計画していた多摩市立図書館本館の計画地を、多摩中央公園内に変更したことにより、当初予定されていた土地交換は実現に至りませんでした。これにより、締結されていた確認書も土地交換が行われなくなったことで事実上効力を失い、結果として多摩市における小中一貫校の開校は実現しませんでした。

信用格付け

桜美林学園は、外部の評価機関から信用格付けを取得しています。株式会社格付投資情報センター（R&I社）からは、2008年12月26日付でA-（格付けの方向性：安定的）の評価を受けています。また、株式会社日本格付研究所（JCR）からは、2015年4月27日付でA（格付けの見通し：安定的）の格付けを取得しています。

歴代理事長

桜美林学園の歴代理事長は以下の通りです。

1. 賀川 豊彦 （1946年5月29日 - 1954年1月31日）
2. 小崎 道雄 （1954年2月1日 - 1973年1月16日）
3. 清水 安三 （1973年1月17日 - 1974年4月16日）
4. 田口 敏三 （1974年4月17日 - 1988年5月16日）
5. 清水 畏三 （1988年5月17日 - 2000年3月31日）
6. 大野 一男 （2000年4月1日 - 2003年5月24日）
7. 佐藤 東洋士 （2003年5月25日 - 2020年10月18日）
8. 大越 孝 （2020年11月9日 - 2021年3月31日）
9. 小池 一夫 （2021年4月1日 - 2024年3月31日）
10. 大槻 達也 （2024年4月1日 - ）

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