学校行けやあ゛

学校行けやあ゛

新しい学校のリーダーズが手掛けた楽曲「学校行けやあ゛」（がっこういけやあ）は、2016年7月25日に配信限定という形態で初めて世に送り出されました。この楽曲は、メジャーデビュー前のグループにとって、公式にリリースされた最初の音楽作品という重要な位置づけにあります。

この楽曲が生まれた背景には、菓子メーカーである湖池屋とのユニークなタイアップ企画「はみ出しプロジェクト」があります。このプロジェクトの一環として制作された楽曲のタイトル「学校行けやあ゛」は、湖池屋の社名である「こいけや」を含む言葉遊びを取り入れたものとなっており、企画との連携を示す象徴的なネーミングと言えるでしょう。

楽曲の制作陣にも注目が集まります。作詞・作曲は、後に数々のヒット曲を生み出すシンガーソングライターのあいみょんが担当。そして編曲は、個性的なサウンドで知られるCarpainterが手掛けています。彼らのコラボレーションによって、新しい学校のリーダーズの初期の音楽性が形作られました。

リリース当初、この楽曲はLINE MUSIC限定での配信という特殊な形態が取られました。そのため、他の主要な音楽配信サービスでは入手することが難しく、またCDなどの物理的な商品として販売される予定もないとされていました。しかし、翌年にリリースされたCDデビューシングル「毒花」の予約特典として、先着順ではありましたが、この「学校行けやあ゛」の楽曲を収録した紙ジャケット仕様のCDが配布されるキャンペーンが実施され、一部のファンにとっては物理媒体として手に入れる機会も提供されました。

「はみ出しプロジェクト」の一環としては、この楽曲のミュージック・ビデオ（MV）も制作され、公開されています。MVの内容は、湖池屋とのタイアップ企画ならではの非常に独創的なものとなっています。映像では、担任の教師から「青春の味」を探求するという宿題を与えられたメンバーたちが、様々な状況で流れる涙を収集し、その涙を用いてポテトチップスを作り上げ、先生に提出するというストーリーが展開されます。この奇抜な設定が、楽曲の世界観と企画の意図を見事に表現しています。

MVには、新しい学校のリーダーズのメンバーに加え、加村真美、森下能幸、薬師寺保栄、竹原慎二、内藤大助といった著名なボクサー経験者、さらにはぺえ、ヴィエンナ、古関れん、小澤シェインなど、多岐にわたる分野で活躍するタレントやモデルも多数出演しており、映像作品としての見どころも豊富です。

さらに、この楽曲はメディアでも使用されました。テレビ岩手で放送されていた番組『らどんぱ!』のエンディングテーマ曲として、またフジテレビ系列で放送されているバラエティ番組『呼び出し先生タナカ』のオープニングテーマ曲としても起用され、幅広い層に楽曲が届けられました。

「学校行けやあ゛」は、新しい学校のリーダーズのキャリア初期における実験的な試みであり、湖池屋との異業種タイアップが生んだユニークな作品です。限られた入手方法や型破りなMVなど、その全てがグループの「はみ出し」た個性を体現しており、ファンにとっても非常に印象深い一曲と言えるでしょう。湖池屋とのプロジェクトから生まれたこの楽曲は、グループのその後の活躍を予感させる、まさに始まりの一歩となったのです。

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