宇佐美珍彦

宇佐美珍彦（うさみ うずひこ）は、1893年11月27日に長野県で生まれ、1969年12月21日に生涯を閉じた日本の外交官です。彼は、激動の時代に外交官としてその才能を発揮しました。

生い立ちと初期のキャリア

1918年、宇佐美は東京帝国大学法科大学政治科を卒業し、高等試験行政科に合格しました。その高い能力が認められ、農商務省に入省し、同年に文官高等試験にも合格しました。1920年には、外務事務官として臨時平和事務局に勤務し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。

外交官としての活躍

1921年、宇佐美は外交官補として国際連盟帝国事務局に勤務し、その後、フランス大使館に三等書記官、二等書記官として赴任しました。帰国後は、外務事務官として条約局第一課、亜細亜局第一課で勤務し、1929年には安東領事に任命されました。1930年には、外務書記官兼通商局第二課長に就任し、その手腕を発揮しました。

1934年には福州総領事、1935年には奉天総領事と、中国各地で要職を歴任しました。1937年には大使館参事官兼国際会議帝国事務局次長兼在ジュネーヴ総領事として、国際舞台でも活躍しました。1938年にはドイツ大使館参事官を務め、欧州での外交経験を積みました。

エジプト公使とその後

1940年、宇佐美はエジプト駐箚特命全権公使に任命され、中東地域での外交活動に携わりました。同年、興亜院経済部長に転じ、1942年からは大東亜省支那事務局長を務めました。1944年には、駐中華民国特命全権公使兼在上海大日本帝国大使館事務所長として、戦時下の中国における外交に尽力しました。

栄典

1940年8月15日、宇佐美はその功績を称えられ、紀元二千六百年祝典記念章を受章しました。

参考文献

帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第3版』帝国秘密探偵社、1930年。
人事興信所編『人事興信録 第13版（上）』人事興信所、1941年。
* 人事興信所編『人事興信録 第14版（上）』人事興信所、1943年。

宇佐美珍彦は、激動の時代に外交官として、日本と諸外国との関係構築に貢献した人物です。

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