宇喜多秀監

宇喜多秀監（うきた ひでかた）

宇喜多秀監は、江戸時代後期の文化9年（1812年）に、八丈島に流刑となっていた大名・宇喜多氏の嫡流である宇喜多孫九郎家で生まれました。父は宇喜多秀美で、彼は五男にあたります。

家督相続

兄の秀邑が亡くなった後、宇喜多孫九郎家の家督は、分家である半六家から養子に入った秀種が継承しました。しかし、後に秀種が半六家を継ぐことになったため、秀監が孫九郎家の家督を譲り受けることになりました。この時、秀監は一族の期待を一身に背負うこととなります。

赦免とその後

明治2年（1869年）の赦免状には、宇喜多孫九郎の名で秀監の子である秀萃（ひでむれ）が登場します。このことから、秀監はそれ以前に亡くなったと考えられます。八丈島を離れた後、孫九郎家は秀萃に男子がなかったため、分家である浮田半平家から秀一（浮田秀典の子）を養子として迎えました。しかし、秀一にも男子が生まれず、家系が途絶える危機に瀕しました。

家系存続への尽力

そこで、秀萃の娘である春が養女を迎え、浮田忠平家の侍郎（浮田佐武郎の兄）と結婚させ、「宇喜多」を名乗らせました。秀一の死後、家督は侍郎の子である秀臣が継承し、宇喜多孫九郎家の家系は存続することになりました。

宇喜多秀監の時代は、宇喜多家が八丈島での流刑生活を送る中で、家系の存続と再興に苦心した時代でした。秀監自身は赦免を見ることなく世を去りましたが、彼の子孫たちが家系を繋ぎ、その名前を後世に残すことができたのは、彼の存在があったからこそと言えるでしょう。

参考文献

立石定夫『戦国宇喜多一族』（新人物往来社、1988年）ISBN 978-4-404-01511-2
近藤富蔵『八丈実記 第1巻-第7巻』緑地社、1964-1976。

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