宇喜多秀継

宇喜多秀継（うきた ひでつぐ）

宇喜多秀継は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した人物です。父は宇喜多秀家、母は前田利家の娘で豊臣秀吉の養女である豪姫です。同母兄に秀隆がいます。幼名は小平次と称しました。

生涯

慶長2年（1597年）、備前岡山の大名であった宇喜多秀家と豪姫の間に三男として誕生しました。『義演准后日記』には、同年生まれの男子が病気であったこと、また、翌年には「御八」という名前で呼ばれていたことが記されています。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いで宇喜多氏が敗北した後、秀継は薩摩の島津義弘を頼って落ち延びましたが、慶長8年（1603年）に島津忠恒（義弘の子）によって徳川家康に引き渡されました。慶長11年（1606年）4月、父・秀家が流罪となったのに従い、秀継も八丈島へ流されました。

八丈島では医師として生活していたと伝えられています。明暦3年（1657年）2月5日または3月5日に60歳で亡くなったとされていますが、生年から考えると実際には数え年で61歳であったと考えられます。戒名は秀源院殿浄雲居士です。

秀継には三人の子供がおり、長男は秀律（通称：半助）、長女はマツ、次男は藤松です。秀継の子孫は、庶流として浮田姓を名乗り、宇喜多七家の中で、浮田半平家、浮田半六家、浮田半七家の三家を興しました。明治時代になり、恩赦によって宇喜多七家は八丈島を離れましたが、後に浮田半七家は八丈島に戻り、その子孫は現在も東京都八丈支庁八丈町大賀郷に在住しています。また、秀継から11代後の末裔である浮田秀典（半平）は、八重根に港を開いた功績を称えられ、浮田半平功労碑が建てられています。

参考文献

大西泰正『「豊臣政権の貴公子」宇喜多秀家』株式会社KADOKAWA、2019年。
岡山市 編『岡山市史. 第2』岡山市、1922年（国立国会図書館デジタルコレクションに収録）。
立石定夫『戦国宇喜多一族』新人物往来社、1988年。
近藤富蔵『八丈実記 第1巻-第7巻』緑地社、1964-1976年。

関連項目

* 宇喜多氏

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