宇喜多秀高

宇喜多秀高（うきた ひでたか）

宇喜多秀高は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武士です。備前岡山の大名・宇喜多秀家の嫡男として生まれました。母は前田利家の娘で、豊臣秀吉の養女となった豪姫です。幼名は孫九郎、別名として秀隆も用いられました。

生涯

天正19年（1591年）7月、秀高は宇喜多秀家と豪姫の次男として京都の屋敷で誕生しました。しかし、当時秀家には既に長男がおり、秀高は当初、北野社の祠官・梅松院禅永の養子となる予定でした。しかし、禅永が豊臣秀次の事件に関与し失踪したため、この話は立ち消えになったと考えられています。

その後、長男が早世したため、秀高が嫡男となりました。慶長2年（1597年）には、豊臣秀隆として正五位下に叙せられ、後に侍従、従四位下へと昇進しました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、西軍に属して戦いましたが敗北。父・秀家とともに薩摩の島津義弘を頼って落ち延びました。しかし、慶長8年（1603年）には島津忠恒によって徳川家康に引き渡され、父と共に八丈島へ流罪となりました。

八丈島での生活は過酷で、祖母・芳春院からの支援があったものの、秀高は精神を病んでしまったと伝えられています。その後、島で百姓となり、代官・奥山忠久の娘または三根村の彦七の娘を娶り、子を儲けたとされています。慶安元年（1648年）8月18日、父に先立ち、食傷により58歳で亡くなりました。戒名は秀光院殿雲照居士。

参考文献

岡山市 編「国立国会図書館デジタルコレクション 宇喜多秀家史料」『岡山市史. 第2』岡山市、1922年。
高柳光寿; 松平年一『戦国人名辞典』吉川弘文館、1981年、40-41頁。
* 大西, 泰正『「豊臣政権の貴公子」宇喜多秀家』株式会社KADOKAWA〈角川新書〉、2019年9月10日。

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