宇沙美ゆかり

宇沙美ゆかりの歩み

宇沙美ゆかり（本名：金城ゆかり）は、1968年4月2日に沖縄県浦添市に生まれた元アイドル歌手および元女優です。彼女は4人兄妹の末っ子として成長しました。親は男の子を期待しており、名前は姉の提案で、当時人気のあった伊東ゆかりにちなんで名付けられました。小学6年生の時、学校のカラオケ大会で優勝し、歌手としての夢を抱くようになりましたが、最初のオーディションは父の反対により断念しました。

中学2年生のとき、姉が応募したタレントオーディションに参加し、見事合格。しかし、依然として父親は反対していましたが、母や姉たちの説得を受けて芸能界入りが許可されました。中学校を卒業後、上京し、井筒和幸監督の映画『みゆき』で主演デビューを果たします。この作品で彼女は多くの映画賞を受賞し、女優としての地位を確立しました。

1984年、彼女はキャニオンレコードから「蒼い多感期」で歌手デビュー。この曲はカネボウのCMにも使用され、彼女の人気を一気に高めました。その年、フジテレビの「フジテレビ夏キャン・ガール」に選出され、月曜ドラマランドの『あ!Myみかん』では主演を務めました。一方で、彼女は不良少女としての役柄が事務所により難色を示され、TBSのドラマ『不良少女とよばれて』への出演を辞退することになりました。

1985年にはフジテレビの『スケバン刑事』で主人公役に選ばれましたが、オファーを受けた映画『V.マドンナ大戦争』の主演になることが決まり、再び降板を余儀なくされました。この結果、彼女は人気ドラマの主演を2度も逃すこととなります。また、映画『V.マドンナ大戦争』に出演するため、中型バイクの免許も取得しました。

その後、1986年には日本テレビ系列の『ジャンプアップ!青春』の主演に選ばれるも、この作品も降板し、芸能界から姿を消すことになります。彼女は沖縄に帰郷し、地元のハンバーガーショップで働いた後、琉球放送ラジオでDJやアシスタントとして活動しましたが、これが事実上の引退となりました。

宇沙美ゆかりの引退に関してはさまざまな憶測が流れましたが、彼女自身は代理人を通じて、妊娠や自殺未遂の噂を否定しました。その後、彼女は自身の思いを吐露し、芸能界の孤独感についても語っています。デビュー当初に月刊誌の連載で人気投票に参加しましたが、実際には彼女へのリクエストは少なく、これが彼女の自信に影を落としました。

ディスコグラフィー

シングル

• - 蒼い多感期

アルバム

オリジナル・アルバム

• - 複数のオリジナルアルバムをリリース

ベスト・アルバム

• - 選曲された複数のベストアルバム

主な出演作品

ドラマ

• - 胸さわぎの放課後（1983年、フジテレビ）
• - あ!Myみかん（1984年、フジテレビ） - 主演

映画

• - みゆき（1983年） - 主演
• - V.マドンナ大戦争（1985年） - 主演

CM

• - カネボウ「マイデイト」など

宇沙美ゆかりは、その短いが印象深いキャリアを持ち、多くのファンに愛されていた存在でした。特に、彼女の歌声や演技は今でも心に残るものであり、彼女の歩みは多くの人にとって大切な思い出となっています。

もう一度検索