宇治山田市警察

宇治山田市警察とは

宇治山田市警察は、かつて三重県宇治山田市に設置されていた自治体警察で、1948年から1954年までの期間にわたり地域の治安維持に貢献していました。この警察の設立は、1947年の警察法の成立により可能となり、同年12月に制定された法律のもとで宇治山田警察署の管轄が設けられました。

設立の背景と経過

宇治山田市警察は、1948年2月6日に市規則第2号から第5号によってその組織と服務が定められました。その後、1948年3月7日に宇治山田市警察署が設立されたことにより、地域の治安を守る新たな機関が誕生しました。当初、警察署の庁舎は宇治山田市岩淵町に設置され、同日に公安委員会が創設され、初代委員長には和田善兵衛が選ばれました。

続いて、同年3月20日には宇治山田市条例第10号によって職員の定数や管轄区域、警察署の名称などが正式に定められ、より具体的な組織が整ったのです。1950年2月20日になると、「宇治山田市警察基本条例」が施行され、組織の整備が進みました。

組織構成

宇治山田市警察は、1950年に制定された基本条例に基づいて、以下のような4つの課に分かれていました。

• - 総務課: 警察全体の管理や事務を担う
• - 警務課: 警察の運営や職員管理を行う
• - 警備課: 警備活動や警らを担当
• - 刑事課: 犯罪捜査や少年問題に対応

それぞれの課には様々な係が設けられ、専門的な業務を遂行していました。特に、刑事課には看守係、少年係、鑑識係などがありました。

廃止とその後

しかし、1954年に新たに制定された警察法が施行されると、全国的に国家地方警察と自治体警察が廃止され、代わりに都道府県警察が新たに設置されることとなりました。その結果、宇治山田市警察も三重県警察に統合され、同年の6月30日をもってその歴史に幕を閉じました。

駐在所と派出所

警察の統合に際して、宇治山田市警察が持っていた駐在所や派出所についても、県警察に引き継がれる形で地域における警察サービスは継続されました。このようにして、地域住民にとって不可欠な治安維持の役割は、引き続き三重県警察によって担われることとなったのです。

参考文献

宇治山田市警察は、その短い歴史の中で地域住民を守るための重要な役割を果たしました。下記の参考文献をもとに、より詳しい情報を得ることができます。

• - 伊勢市 編『伊勢市史』伊勢市役所、昭和43年3月31日、954p.

おわりに

宇治山田市警察の存在は、地域の治安を守るための努力の一環として、多くの人々の記憶に残っています。このような自治体警察の歴史を振り返ることで、地域に根差した治安維持の大切さを再認識することができます。

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