宇波弘貴

宇波弘貴（うなみ ひろたか）

プロフィール

宇波弘貴氏は、1964年11月28日生まれの日本の財務官僚です。現在は主計局長を務めています。都立西高等学校を経て、東京大学経済学部を卒業後、1989年に大蔵省（現財務省）に入省しました。

キャリア

大蔵省入省後、宇波氏は1991年にマサチューセッツ工科大学（MIT）経営大学院に入学し、ポール・クルーグマン教授の指導のもとで学び、1993年にMBAを取得しました。その後、1995年には伊勢税務署長に就任し、税金の賦課・徴収業務の厳しさを体験しました。この経験は、政策立案における国と地方の問題を考える上で重要な視点を彼に与えたとされています。

1996年には厚生省（現厚生労働省）に出向し、児童家庭局で児童福祉法改正や児童虐待防止法の原案作成に携わりました。また、保険局では医療保険改革に取り組みました。これらの経験は、寝食を忘れて業務に没頭する中で、宇波氏の役人としての原点になったと語られています。

2000年からは主計局主計官補佐として、年金、外務省、ODA、医療保険の予算査定を担当しました。高齢者医療制度改革や診療報酬・薬価改定にも関わり、社会保障制度改革に対する自身の思いを強くしました。フランス日本国大使館参事官としては、日仏国交150周年を記念し、二国間経済関係強化のため、租税条約の改定や社会保障協定の制定に携わりました。

2008年から2009年にかけて、麻生内閣で与謝野馨経済財政担当大臣が社会保障と税の一体改革の中期プログラムを法制化した際、財務省主税局企画官として原案を起草しました。その後、2011年に内閣官房長官秘書官事務取扱、2013年に主計官として経済産業、厚生労働の予算を担当し、2016年6月に大臣官房総合政策課長に就任しました。2018年7月には主計局次長、2021年10月には内閣総理大臣秘書官を歴任し、2023年7月には大臣官房長、2024年7月には主計局長に就任しました。

主な役職

1989年4月：大蔵省入省
1995年7月：伊勢税務署長
1996年7月：厚生省児童家庭局
2005年：外務省在フランス日本国大使館参事官
2018年7月：主計局次長
2021年10月：内閣総理大臣秘書官
2023年7月：大臣官房長
2024年7月：主計局長

業績と人物像

宇波氏は、税務、社会保障、国際関係など多岐にわたる分野で豊富な経験を持つ官僚です。特に、社会保障制度改革には深い関心を持ち、その推進に尽力しています。また、マサチューセッツ工科大学でのMBA取得や、フランス大使館での勤務経験から、国際的な視野も持ち合わせています。その実務能力と政策立案能力は高く評価されており、日本の財政運営において重要な役割を担っています。

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