宇都宮タワー

宇都宮タワー：街を見守る電波塔と展望台

宇都宮市八幡山公園にそびえ立つ宇都宮タワーは、単なる電波塔としてだけでなく、宇都宮のランドマークとして親しまれています。正式名称は八幡山公園展望塔で、地上89メートル、標高158メートルの地点に建設されているため、展望台からは247メートルの高さから宇都宮市街を一望できます。

建設の背景と歴史

宇都宮市では、1970年代までは東京タワーからの電波を受信していましたが、1982年の東北新幹線開業に伴い、大規模な受信障害が懸念されました。この問題を解決するため、中継局としての役割を担う宇都宮タワーの建設が決定し、1980年に完成しました。

1999年には、とちぎテレビが開局し、このタワーを親局として利用開始。さらに2012年にはNHK宇都宮局の総合テレビが県域放送化され、宇都宮タワーがその拠点となりました。

2011年の東日本大震災では大きな被害を受けることなく、建物の堅牢性が証明されました。しかし、安全性をより高めるため、2020年から耐震補強工事が実施され、2021年2月に工事が完了し、展望台の営業が再開されました。

施設概要

地上階は、展望台へのエレベーターホールと事務室で構成され、南側はガラス張りで開放的な空間となっています。非常階段も設置されています。

展望台は地上30メートルに位置し、宇都宮市内を見渡せる絶景スポットとして知られています。「日本一の地平線が観られる」と謳われている眺望は、タワーの標高の高さを活かしたものです。かつて有料だった展望台の望遠鏡は現在無料化され、誰でも自由に利用できます。

料金と営業時間

入場料金は、大人190円、小中学生90円と、比較的安価に設定されています。団体料金や、宇都宮市内在住・通学の高校生以下は無料です。さらに、宇都宮市民の日などの特別な日には無料開放されることもあります。

営業時間は9時から16時30分ですが、桜の季節などには20時まで延長される場合もあります。休館日は月曜日、祝祭日の翌日、12～2月の第3日曜日、年末年始ですが、元日は初日の出鑑賞のため特別営業が行われます。

その他の施設情報

タワー独自のキャラクターはありませんが、オリジナルのキーホルダーやガイドマップが販売されています。日没後はライトアップされ、季節によってライトの色が変わる演出がなされていますが、節電の必要性やキャンペーンによってはライトアップが中止されることもあります。

放送送信施設としての役割

宇都宮タワーは、地上デジタル放送の中継局としても重要な役割を果たしています。NHK総合ととちぎテレビは親局として、NHKEテレと在京キー局5波は東京スカイツリーからの電波を再送信する中継局として機能しています。特にNHK総合は2012年から関東広域放送から栃木県域放送に移行しました。

まとめ

宇都宮タワーは、電波塔としての機能に加え、展望台からの素晴らしい眺望や、地域住民にとって身近な存在として、宇都宮の街に貢献しています。歴史的背景や、近年行われた耐震補強工事なども含め、宇都宮を知る上で重要な施設と言えるでしょう。

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