守衛新選組

守衛新選組とは

守衛新選組（しゅえいしんせんぐみ）は、箱館戦争において新選組の隊士たちによって結成された特殊な部隊です。この隊の正式名は土方歳三総督守衛新選組と呼ばれています。隊長は島田魁であり、土方歳三の護衛を主な任務としていました。この部隊についての記録は『島田魁日記』にのみ登場し、他にはそれに類する詳細な記載が残されていないため、結成の正式性は疑問視されています。

結成の背景

守衛新選組が結成された背景には、いくつかの重要な要因があります。新選組本隊は蝦夷地上陸時、土方歳三に属さず大鳥圭介に従って行動していたことが、守衛新選組の設立理由と考えられています。土方は当時、間道軍の総督となっており、新選組本隊は本道を進む形になっていました。しかし、守衛新選組は土方と共に間道を進むことが可能であり、これが土方への忠誠心から起こった自然な流れであったと推察されます。

隊員の構成

守衛新選組の具体的な隊員についての情報は不足していますが、立川主税、沢忠助、長島五郎作、蟻通勘吾といった、土方歳三に対して非常に高い忠誠心を持った隊士や、京都時代からの古参隊士が含まれていたと考えられています。このようなメンバーが集まったことは、土方への信頼と、彼を支えるための意志の表れといえるでしょう。

新選組本隊との関係

守衛新選組は近藤勇が流山で新政府軍に出頭した後、斎藤一などの新選組本隊が会津へ向かう中で、江戸に残る数名の隊士と共に土方と共に転戦を続けました。これにより、守衛新選組の前身としての役割が浮かび上がってきます。新選組本隊との距離感や関係性が、守衛新選組の存在をより一層際立たせています。

まとめ

守衛新選組は、箱館戦争という激動の時代において、土方歳三を援護するために特殊に結成された部隊でしたが、その存在は多くの記録に残っていません。それゆえに、守衛新選組の詳細や隊員に関する情報は不明瞭ですが、土方に対する隊士たちの深い忠誠心と、彼らの行動が新選組全体に与えた影響を考えると、この部隊の意義は決して小さなものではないでしょう。

もう一度検索