安岡正光

安岡正光の生涯

安岡正光（やすおか まさみつ）は、1896年（明治29年）2月15日に生まれ、1962年（昭和37年）4月20日に没した、日本の内務・警察官僚です。山梨県知事も務めました。

生い立ちと学歴

安岡正光は、福島県伊達郡梁川町（現在の伊達市梁川町）で、眼科医である安岡正熈の次男として生まれました。幼少期を梁川小学校で過ごし、その後福島中学校（現在の福島県立福島高等学校）に進学しました。さらに第一高等学校を経て、1919年（大正8年）に東京帝国大学法学部法律学科（英法）を卒業しました。

官僚としてのキャリア

大学卒業後、安岡は内務省に入省し、内務属・会計課に配属されました。しかし、すぐに休職し、一年志願兵として善通寺歩兵第43連隊に入隊します。現役満期後、再び内務省に戻り、警察官僚としてのキャリアをスタートさせました。

1921年（大正10年）4月に長崎県警視、同年12月には神奈川県警視、1923年（大正12年）4月に愛媛県理事官と、地方の警察部門を歴任しました。その後も、1925年（大正14年）5月に兵庫県、1929年（昭和4年）7月に岡山県書記官・学務部長、1931年（昭和6年）1月に長崎県書記官・学務部長、同年12月には千葉県書記官・警察部長、1932年（昭和7年）8月に京都府書記官・警察部長、1935年（昭和10年）1月に広島県書記官・総務部長、1937年（昭和12年）7月には兵庫県書記官・総務部長、1939年（昭和14年）4月に神奈川県書記官・総務部長を歴任し、地方行政の中枢を担いました。

山梨県知事としての活動

1940年（昭和15年）1月19日、安岡は山梨県知事に就任しました。知事として、体育奨励や学校教員・警察官の待遇改善に尽力し、大政翼賛会県支部組織の設立にも貢献しました。しかし、1941年1月7日には依願免本官となり、退官しました。

退官後の活動

退官後、安岡は千葉市松波町（現在の中央区松波）に居住し、帝都高速度交通営団監事、東京商工経済会理事、関東地方厚生保護委員などの役職を務めました。これらの活動を通じて、戦後の社会復興にも貢献しました。

親族

妻は安岡レイ（川村竹治の長女）であり、長男は歴史学者の安岡昭男です。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日には、紀元二千六百年祝典記念章を授与されました。

まとめ

安岡正光は、内務・警察官僚として、地方行政と警察行政に大きな足跡を残しました。特に山梨県知事としての活動は、戦時下における地方行政の課題に対応したものであり、その功績は高く評価されています。また、退官後も社会活動を通じて、社会に貢献し続けました。彼の生涯は、激動の時代を生き抜いた官僚の模範として、今日においても学ぶべき点が多いと言えるでしょう。

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