安嶋弥

安嶋彌（やすじま ひさし）

安嶋彌は、1922年9月23日に生まれ、2017年12月9日に95歳で亡くなった日本の官僚、歌人、教育学者です。石川県松任市（現在の白山市）出身で、東京帝国大学法学部を卒業後、1946年に文部省に入省しました。

官僚としての経歴

文部省では、学校教育局を皮切りに、大臣官房長、初等中等教育局長などの要職を歴任しました。1975年には文化庁長官に就任し、文化行政の推進に尽力しました。1977年には宮内庁東宮大夫となり、皇太子徳仁親王（現在の天皇陛下）の成年式を指揮するなど、皇室の儀式にも携わりました。退官後は、日本工芸会の会長を務めました。

歌人としての活動

安嶋彌は、歌人としてもその才能を発揮しました。佐藤佐太郎が創刊した歌誌「歩道」の同人として活動し、アララギ派の歌人として知られています。数多くの歌集を出版しており、その作品は多くの人々に愛されています。

教育学者としての側面

安嶋彌は、教育学者としても多くの業績を残しました。特に教育行政に関する研究に力を注ぎ、著書や論文を通じて、教育制度や政策のあり方について考察を深めました。教育行政に関する著作は、その後の教育行政に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

著書一覧

『学校行政法』(1956年)
『地方教育費講話』(1958年)
『文化と行政』(1978年)
『虚と実と』(1983年)
『楠 歌集』(1985年)
『戦後教育立法覚書』(1986年)
『葉桜』(1989年)
『晩晴』(1991年)
『教育行政思想 明治の改革と昭和の改革』(1992年)
『晩花 歌集』(1992年)
『ふるさとの風俗誌 昭和初年の松任』(1992年)
『過客 歌集』(2000年)
『水映 小詩集』(2001年)
『ともに生きるということ 安嶋彌エッセイ集』(2011年)

共編著

『私立学校法詳説』(1950年)
『公立学校施設助成の手びき』(1955年)
* 『教育法規辞典』(1961年)

安嶋彌は、官僚、歌人、教育学者として、日本の文化、教育、行政の発展に大きく貢献した人物です。その多岐にわたる活動は、後世に大きな影響を与え続けるでしょう。

死去

2017年12月9日午後5時、肺炎のため東京都内の病院で死去しました。95歳でした。

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