安楽兼道

安楽 兼道について

安楽兼道（あんらく かねみち、1851年1月13日 - 1932年4月12日）は、明治期における日本の内務官僚、政治家です。彼は県知事や貴族院議員、警視総監、さらには実業家としても知られ、その業績は広範囲にわたります。

生い立ちと初期の経歴

安楽兼道は鹿児島県の薩摩藩士、新納一角の二男として生まれました。元は安楽兼通の養子となり、新しい環境で育ちました。彼は明治4年に御親兵徴士として上京し、1896年12月に山口県知事に就任するまでの経歴は、警察における多岐にわたる職務を含んでいます。警視庁では多様な役職を歴任し、警視庁警部補から始まり、最終的には警視総監にまで昇進しました。

政治家としての活動

安楽は1896年の山口県知事としての任を皮切りに、福島県知事、岐阜県知事を経て、内務省の警保局長となります。彼は1900年10月には警視総監に就任し、警察行政の重要な役割を果たしました。彼はその後も貴族院勅選議員として活動し、交友倶楽部に所属しながら様々な社会活動に貢献しました。

再任と影響

安楽は警視総監に四度の再任を果たし、警視総監としては最多再任の記録を持っています。これは彼の実力と信任を示しています。また、1914年には錦鶏間祗候にも任命され、さらなる名声を高めました。彼の治政や警察権の運営は当時の社会において大きな影響を与えました。

実業家としての一面

安楽は公職だけでなく、実業界にも足を踏み入れました。1915年から1921年の間には、大日本人造肥料株式会社会長として企業経営に関与し、経済界でもその手腕を発揮しました。加えて、警察監獄学校商議委員や大日本博覧会評議員、大喪使事務官、大礼使参与官など多様な役職を持ち、政治・経済両面での影響力を持っていました。

栄典と授賞

安楽兼道はその業績により、数々の位階や勲章を授与されています。1896年には正五位、1901年には従四位を得ており、また勲章としては瑞宝章や旭日重光章を受けるなど、国家からの評価も高いものでした。

結び

安楽兼道は、内務官僚としての長いキャリアを持つ人物で、その活動は日本の近代化に寄与しました。彼の墓所は青山霊園にあり、彼の人生を偲ぶ場所として多くの人々に訪れられています。彼の業績と影響は現在でも評価され続けており、歴史的な人物として記憶されています。

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