安河内剛

安河内 剛について

安河内剛（やすこうち つよし）は、1961年に福岡県に生まれた日本のボクシング審判員で、日本ボクシングコミッション（JBC）の執行理事としても知られています。彼のキャリアは早稲田大学法学部の学生時代から始まり、そこでは青木ボクシングジムに通い、プロボクサーのC級ライセンスを取得しました。

学歴と初期のキャリア

福岡県立小倉高等学校を卒業後、早稲田大学に進学した安河内は、在学中にボクシングと出会い、その魅力に取りつかれました。プロボクサーとして選手権の世界に足を踏み入れる一方で、司法試験にも挑戦しました。安河内は司法試験に苦しみながらも、JBCの役員としてレフェリーの役割を務め続けました。1994年にJBC職員として本格的に活動を開始し、その後、国際部長や事務局次長を歴任しました。

JBC事務局長としての活動

2006年、安河内は45歳でJBCの事務局長に就任しました。この役職では、日本ボクシング界の重要な意思決定者として活躍し、多くのメディアに出演する機会を得ることとなります。彼は特にボクサーのセカンドキャリア支援に注力し、警視庁との連携を通じて「ボクサー警官」を募集するプログラムを推進しました。また、彼は世界タイトルマッチのリングサイドで観戦する姿をテレビで見ることができ、多くのファンに親しまれていました。

人事問題と訴訟

しかし、安河内のキャリアは平坦ではありませんでした。2011年、彼はJBCの臨時理事会での決定により、1か月間休職となり、その後業務内容が変更され、最終的には事務局員に降格される事態が発生しました。この出来事は、安河内にとって大きな打撃であり、彼はJBCを相手取って訴訟を起こしました。また、2012年には懲戒解雇処分を受け、これも裁判で争うことになりました。

司法の勝利と復帰

安河内の一連の訴訟は、長期にわたり続きましたが、彼は2014年に一審で勝訴し、2015年には東京高裁もその判断を支持しました。2016年には最高裁まで争い、結果として彼は三審とも勝訴を果たし、再度JBC事務局長に復帰することができました。その後、彼は新たなスタートを切り、業務を再開しました。

近年の活動

最近では、2022年11月に特命担当事務局長として新たな役割を担い、JBC内のガバナンスを強化する取り組みを行っています。さらに、2023年にはJBC理事と執行理事に就任し、ボクシング界における彼の影響力はなお続いています。彼の長いキャリアを通じて、安河内は日本ボクシング界における重要な存在となっています。

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