安芸中山駅

安芸中山駅（あきなかやまえき）

安芸中山駅は、かつて広島県安芸郡中山村（現在の広島市東区中山地区）に存在した、国鉄（当時は鉄道省）芸備線の駅でした。1941年（昭和16年）に営業を休止し、現在は廃駅となっています。

概要

芸備鉄道の開業当初、中山村には駅がありませんでした。しかし、1929年（昭和4年）に芸備鉄道がガソリンカーの運転を開始すると、同年3月20日にガソリンカー専用駅として、中山踏切の近くに中山停留所が設置されました。

1937年（昭和12年）7月1日に芸備鉄道が国有化され、芸備線となると、中山停留所は安芸中山駅に改称されました。その後もガソリンカー専用駅として営業を続けました。

しかし、戦時体制下に入り燃料事情が悪化。1941年（昭和16年）8月10日には、芸備線におけるガソリンカーの運転が廃止され、安芸中山駅は他のガソリンカー専用駅とともに営業を休止しました。

近年、芸備線の広島口における輸送改善策として、芸備線の高速化・電化とともに安芸中山駅の復活（中山新駅の設置）が議論されることがあります。2024年には、かつての安芸中山駅周辺（中山踏切）にアンダーパスが開通し、周辺の交通量が増加しています。

歴史

1929年（昭和4年）3月20日：ガソリンカー専用駅の中山停留所として開業。
1937年（昭和12年）7月1日：芸備鉄道が国有化。停留場から駅に変更され、安芸中山駅となる。
1941年（昭和16年）8月10日：戦時統制によるガソリンカー廃止により、他のガソリンカー専用駅とともに休止。

利用状況

広島県統計書に基づいたデータが存在します。

隣の駅

鉄道省

芸備線

蒸気機関車牽引列車：通過
ガソリンカー：石ヶ原駅 - 安芸中山駅 - 矢賀駅

石ヶ原駅と当時の矢賀駅は、安芸中山駅と同様にガソリンカー専用駅であり、同時に廃止されました。ただし矢賀駅は1942年（昭和17年）に信号場として復活し、翌年には矢賀駅として旅客営業を再開しました。

脚注

参考文献

広島市『中山村史』1991年

関連項目

* 日本の鉄道駅一覧

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