安藤立美

安藤立美（あんどう たつみ）氏は、1952年4月19日生まれの日本の地方公務員です。1975年3月に明治大学法学部を卒業後、同年4月には東京都庁に入庁し、公務員としてのキャリアをスタートさせました。最初の配属先は下水道局でした。

都庁での勤務を通じて、安藤氏は幅広い部署で経験を積み、昇進を重ねました。1990年には港区総務部電子計算課長として、地方自治体の情報システム関連業務に携わりました。その後都庁本体に戻り、財政、人事、産業労働といった都政の根幹を担う部署で要職を歴任します。1993年には東京都財務局主計部副参事（予算担当）として、都の予算編成という重要な業務に関与。1997年には東京都総務局人事部調査課長（統括課長）として人事制度の企画・調査を指揮しました。2001年には東京都産業労働局参事（監理団体調整担当）として関連団体の調整業務に従事し、同局内で2003年には雇用就業推進担当部長、2004年には雇用就業部長を務めるなど、都民の雇用・労働環境の改善に向けた施策推進の責任者として手腕を発揮しました。

安藤氏のキャリアにおいて特に重要なのは、都政の中枢を担う局長職や副知事への就任です。2005年7月には、都の財政を支える東京都財務局の主計部長に就任し、財政運営の中核を担いました。その後、2007年6月には都民の健康と福祉を司る東京都福祉保健局長として、保健・医療・福祉行政全般を統括。そして、2010年5月には再び東京都財務局長に就任し、都の財政責任者としての重責を担いました。

2012年6月21日、安藤氏は東京都副知事に就任しました。副知事として、安藤氏は多岐にわたる都政課題の解決に取り組み、都政運営の要として中心的な役割を果たしました。2期にわたり副知事を務め、その間、東京都知事の不在時などに職務を代行する東京都知事職務代理者を3度務めるなど、都政の安定的な運営に大きく貢献しました。また、2014年には東京で開催されるオリンピック・パラリンピック競技大会の組織委員会評議員として、大会運営に不可欠な理事の選定に関わるなど、国際的なイベントの準備にも深く関与しました。

2017年10月15日に副知事を退任した後も、安藤氏は都政への関わりを継続しました。翌10月16日からは東京都参与として、特に注目されていた築地市場跡地の再開発計画の推進を担当しました。参与の任期満了後も、安藤氏は様々な公的団体の理事長や会長といった要職を務めています。2018年6月1日には、都民の国民健康保険事業を支える東京都国民健康保険団体連合会の理事長に就任しました。同月27日には、都庁職員等の人材育成・福利厚生事業を行う一般財団法人東京都人材支援事業団の理事長にも就任し、組織基盤の強化に貢献しました。さらに、2019年5月22日からは、全国の中小企業の資金調達を支援する一般社団法人全国信用保証協会連合会の会長を務め、我が国経済の安定に寄与する活動を展開しました。

そして2022年7月1日、安藤氏は地方独立行政法人東京都立病院機構の理事長に就任し、現在もこの職を務めています。都立・公社病院群という、東京都における重要な医療インフラの運営・経営責任者として、都民への質の高い医療提供体制の維持・充実に尽力しています。

テニスを趣味とする安藤氏は、長年にわたり東京都の財政、福祉、労働、医療など幅広い分野で要職を歴任し、副知事として都政の中枢を担いました。退任後も様々な公的団体の運営に携わるなど、その豊富な経験と知見を活かし、東京都及び関連事業の発展に貢献を続けている人物です。

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