宗祖日蓮大聖人御大会

宗祖日蓮大聖人御大会について

宗祖日蓮大聖人御大会（しゅうそにちれんだいしょうにんごたいえ）は、日蓮正宗における最も重視される慶祝の儀式です。この行事は日蓮宗や浄土宗などのお会式に相当し、特に日蓮大聖人の教えを称えるための重要な機会となります。戦前の資料によると、創価学会の台頭以前には「雅楽演奏」や「稚児行列」も行われていたようです。

行事の目的と意義

日蓮大聖人が末法の時代においても不滅の教えを広め続けていることを祝い、広宣流布の決意を新たにするために、この儀式は行われています。日蓮大聖人の肉体はこの世から去りましたが、彼の魂は本尊に帰り、常に法を説くと信じられています。この信仰に基づき、日蓮大聖人が示した三大秘法が永遠に存在し続けることを祝福します。

この慶祝行事は、毎年10月から11月前半の時期に日蓮正宗の全ての寺院で行われ、総本山大石寺では弘安5年（1282年）10月13日を基準にして、毎年11月20日と21日に実施されます。地元の末寺では、同じ布教区内の寺院の住職を招いて執り行われます。

儀式の流れ

11月20日

この日は大石寺での儀式が中心となります。行事は以下の流れで進行されます。

1. 御開扉 - 法主を中心に行列が境内を練り歩きます。この行列は御影堂前の石畳で一時停止し、法主のもとに助番僧が向かいます。
2. 唱題開始 - 出仕太鼓と鈴の音に合わせて唱題が始まります。
3. 読経・唱題 - 法主が寿量品の経典を読み、続いて特製の濁り酒を用いて祝杯を交わします。
4. 申状捧読 - 複数の申状が捧読される時間が設定され、神聖な雰囲気の中で進められます。
5. 帰路 - 儀式の最後には法主が退場し、参加者は再度唱題を行いながら退席します。

11月21日

この日も重要な行事が行われます。法要は丑寅勤行や正当会を含み、出仕の段階から具体的な儀式が着実に進められます。数回にわたって申状が捧読されるほか、布教講演も行われ、宗教的な学びが深まる機会となります。

末寺の御大会

各地の末寺では、布教区の住職が回り、申状の捧読が行われます。通常、日程は布教区内の会議で決まりますが、状況に応じて変動することもあります。末寺でも、基本的な流れは大石寺の儀式を踏襲していますが、具体的な形式は寺院ごとに異なる場合があります。

結語

宗祖日蓮大聖人御大会は、日蓮正宗の信仰者にとって非常に意義深い行事です。日蓮大聖人の教えを再確認し、その教えを広める活動の決意を新たにする良い機会であり、参加者はこの特別な儀式を通じて、精神的なつながりを深めることができます。

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