宗義誠

宗義誠の生涯と藩政

宗義誠（そう よしのぶ）は、元禄5年（1692年）3月15日に生まれ、対馬国府中藩の第6代藩主として知られています。彼は第3代藩主である宗義真の七男として誕生し、初めは兄の義方より800石を与えられ、別家の氏江家を創設しました。この際、偏諱を賜り氏江方誠と名乗るようになったのです。

家督を継承

1718年、享保3年に兄義方が亡くなると、義誠は彼の養子として家督を継ぎ、第6代藩主に就任しました。その後、裕福な家計を取り戻すためにさまざまな政策を実行しました。12月には従四位下、侍従、対馬守に叙位され、正式にその地位を認められました。

財政再建への試み

藩主としての主要な課題の一つは、藩財政の再建でした。義誠は倹約令を出すなどして無駄な支出を抑えようと努力しましたが、残念ながらその施策は期待した効果を上げることはできませんでした。財政難はますます深刻化し、藩は慢性的な金銭不足に悩むことになります。

短い生涯と死

享保15年（1730年）11月6日、義誠は嫡男の義如とともに江戸に向かう途中、大坂にて病に倒れ、39歳という若さでこの世を去りました。享年が短かったため、彼の後を継ぐのは義如ではなく、弟の方熈が養子として家督を引き継ぐことになりました。

系譜と家族

宗義誠の家系は、父が宗義真、母が右門（法性院は佐々木氏の出身）ということで非常に名門です。義誠には正室が二人おり、一人目は竹、仙寿院です。子どもは嫡男の宗義如、次男の宗義蕃、さらには女子も数人おり、それぞれに家族を持つようになりました。

特に、義如は後に宗方熈の養子となり、次男の義蕃もまた宗義如の養子となります。女子も松平忠名の正室や、醍醐経胤の室になるなど、他家との結びつきが見受けられます。

偏諱を与えた人物

義誠の時代には、いくつかの人物に偏諱を与えられました。特に古川誠恒は義誠の兄、古川真言の養子でありながら、義誠の次男である義蕃の正室としても重要な役割を果たしました。

総括

宗義誠の在位期間は短かったものの、彼の努力と苦悩は今でも語り継がれています。財政再建に向けた彼の施策や家族の系譜は、対馬藩の歴史の中でも興味深い要素であり、彼の影響はその後の藩政に及ぼしました。

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