宗義蕃

宗義蕃（そう よししげ/よしあり）

宗義蕃は、江戸時代に対馬府中藩の第9代藩主を務めた人物です。その生涯は、藩主就任だけでなく、その後の藩政にも大きな影響を与えました。

生涯

享保2年（1717年）に、第6代藩主・宗義誠（旧名:氏江方誠）の次男として生まれました。父の死後、藩主の座は一時的に義誠の弟である方熈に移ります。その後、義蕃の長兄である義如が方熈の養嗣子となり、さらにその弟である義蕃が氏江家の後継者となりました。

義如が第8代藩主となると、義蕃は元服時に義如から偏諱を賜り、氏江如苗（ゆきなり）と名乗ります。元文4年（1739年）には、義如によって家老に任じられ、藩政に深く関わるようになりました。

宝暦2年（1752年）、義如が亡くなると、その養子として家督を継ぎ、第9代藩主となります。藩主就任後、従四位下、侍従・対馬守に叙位・任官され、正式に宗姓に復して名を義蕃と改めました。

宝暦12年（1762年）に義如の嫡男で養子の義暢に家督を譲り隠居しますが、その後も藩の主導権を握り続けました。安永3年（1774年）に藩政から退き、安永4年（1775年）に59歳で亡くなりました。

系譜

父：宗義誠（氏江方誠）（1692-1730）
母：竹、仙寿院 - 樋口真峯の娘
養父：宗義如（1716-1752）
正室：修性院 - 古川誠恒の娘
長男：氏江蕃寿
女子：大炊御門家孝継室
側室：織部 - 西山格左衛門の娘
三男：蕃建暢栄
四男：三浦伊織
五男：平田尚則
六男：内野隆年
七男：高瀬常久
八男：苗建斎
生母不明の子女
次男：田島暢茂
養子
男子：宗義暢（1741-1778） - 宗義如の三男

偏諱を与えた人物

義蕃は、以下の人物に偏諱を与えています。

氏江蕃寿（長男、氏江氏としての嫡男）
* 高瀬蕃常（従兄弟、叔父で第7代藩主の宗方熈の次男。7男・常久の養父でもあると思われる）

宗義蕃は、藩主としてだけでなく、その後の藩政にも大きな影響を与えた人物として、対馬府中藩の歴史において重要な役割を果たしました。

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