宛先のない手紙

「宛先のない手紙」

1981年5月21日にリリースされたAlfeeの10枚目のシングル「宛先のない手紙」は、彼らの音楽界における重要なマイルストーンの一つといえる。この作品は、前作に続いて坂崎幸之助がリード・ヴォーカルを担当しており、独自の音楽スタイルと歌声でリスナーの心を掴んだ。

曲の構成と背景

表題曲である「宛先のない手紙」は、作詞・作曲を高見沢俊彦が行い、編曲は青木望が手掛けている。この楽曲は、アルバムには収録されていないため、シングルとしての意義が際立っている。シングルとして発表されるのは「美しいシーズン」から3作連続のことであり、ファンにとっては特別な意味を持つ一曲となった。

また、カップリングに収録されている「北のHOTEL」も注目に値する。この曲は1985年に再録音され、バラードベースのアルバム『THE BEST SONGS』に収められた。元々は「北より」というタイトルで提供されていたが、後にタイトルが変更され、前川清によるカバーも知られている。

ジャケットデザインと特異性

「宛先のない手紙」のジャケットは、その名の通り手紙をテーマにしたデザインが施されている。手紙のモチーフを取り入れたこのジャケットには、数量限定の切手デザインが使用されており、販売終了までその特別な外観が保たれていた。切手に印刷された「BLIND LETTER」という英語表記も、曲の内容を想起させるユニークなアイデアである。

収録と他作品

このシングルは、多くのアルバムに選定収録されており、「アルフィーが選ぶマイベスト20」や「BEST HIT アルフィー全曲集」、さらには「THE ALFEE|THE_ALFEE SINGLE HISTORY VOL.I 1979-1982」などに名を連ねている。これにより、この曲の人気や影響力を伺い知ることができる。

楽曲のフォーマットとしては、EPでは「7A 0079」、CD形式では「S10A 0117」としても流通しており、多様な形でリスナーに届けられた。

特徴と影響

本シングルのリリースをもって、片仮名表記のロゴマークが使用されなくなったことも特徴的である。ただし、1983年のアルバム『暁のパラダイス・ロード』までは、ジャケットに片仮名表記が併記されていたため、変遷を見ることができる。この時期は、音楽シーン全体においても重要な移り変わりを迎えていたことが伺える。

「宛先のない手紙」は、そのメロディ、詩の内容、さらにはアルフィーの演奏技術によって、今なお多くのファンに愛され続けている一曲であり、彼らの音楽キャリアにおいて忘れられない重要な作品となった。

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