宝積寺 (岐阜県坂祝町)

宝積寺（ほうしゃくじ）

岐阜県加茂郡坂祝町にある宝積寺は、臨済宗妙心寺派の寺院です。大祥山という山号を持ち、本尊には聖観世音菩薩が祀られています。この寺は、美濃三十三観音霊場の21番札所としても知られ、多くの参拝者が訪れます。

歴史

宝積寺の創建は宝徳年間（1449年 - 1452年）に遡ります。犬山瑞泉寺の住持であった雲谷玄祥が、隠居所として鵜沼（現在の各務原市）の宝積寺山に開創したのが始まりです。その後、雲谷玄祥が武芸川の汾陽寺へ移った際に、宝積寺は汾陽寺の塔頭となりました。しかし、雲谷玄祥の没後、寺運は一時的に衰退しました。

正徳2年（1712年）、上有知清泰寺の8世である泰嶺和尚によって、宝積寺は現在地で中興されました。この再興により、寺は再び活気を取り戻し、地域の人々にとって重要な存在となりました。昭和50年（1975年）には堂宇が改められ、現在の姿に至っています。

本尊

宝積寺の本尊である聖観世音菩薩は、開創以来祀られている秘仏です。そのため、通常は一般公開されておらず、拝観することはできません。この秘仏は、寺の長い歴史と信仰の深さを象徴するものとして、大切に守られています。

境内

宝積寺の境内は、静かで落ち着いた雰囲気に包まれています。訪れる人々は、その静けさの中で心を静め、日々の喧騒から離れて穏やかな時間を過ごすことができます。本堂やその他の堂宇は、歴史を感じさせる佇まいで、訪れる人々に深い印象を与えます。

アクセス

宝積寺へは、公共交通機関や車でのアクセスが可能です。詳しいアクセス方法については、事前に確認することをおすすめします。

まとめ

宝積寺は、長い歴史と深い信仰に支えられた寺院です。秘仏の本尊は通常拝観できませんが、その静かな佇まいと歴史は訪れる人々に安らぎを与えます。美濃三十三観音霊場巡礼の際には、ぜひ訪れていただきたい場所の一つです。

参考文献

美濃西国三十三観音霊場会編『美濃西国三十三所観音巡礼』（朱鷺書房 1999年）p.116-p.118
岐阜県加茂郡編『美濃国加茂郡誌』（岐阜県加茂郡 1921年）p.759

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