実は私は

概要

増田英二氏による漫画作品『実は私は』（じつはわたしは）は、週刊少年チャンピオンにて2013年から2017年まで連載されました。略称は「じつわた」。「ちょいアホ人外ヒロインラブコメ」というキャッチコピーの通り、個性豊かな人外キャラクターたちが織りなすハイテンションなラブコメディです。シリアスな展開も織り交ぜながら、コミカルなギャグやシュールな笑いを提供しています。各話のタイトルは「○○しよう！」という形式で統一されています（一部を除く）。

あらすじ

嘘がつけない高校生の黒峰朝陽は、ミステリアスな白神葉子に恋をします。ある日、葉子の吸血鬼という秘密を偶然知ってしまい、その秘密を守るためにお友達になります。しかし、その後、朝陽の周りには宇宙人、狼男、悪魔、未来人など、様々な人外の存在が集まってきます。葉子の恋愛鈍感さも相まって、朝陽の恋は迷走を続けます。紆余曲折を経て、朝陽と葉子は恋人になりますが、周囲の人外たちや他の女性陣に振り回される日々は続きます。3年生に進級した朝陽は、人外たちの相談に乗り、教師を目指すようになります。卒業間近、突如として前校長が現れ、葉子の秘密を暴露しようとするも阻止され、葉子は自らクラスメイトに秘密を告白。多くの生徒も同様に人外の存在であることを明かします。卒業後、朝陽と葉子は同じ大学に進学し、そこで新たな出会いを果たします。

主な登場人物

登場人物の苗字には色の名前が含まれており、髪の色もそれに関連していることが多いです。

黒峰朝陽: 本作の主人公。嘘がつけない性格で「アナザル」と呼ばれています。人外たちの騒動をフォローする苦労人です。葉子への想いを持ち続けながら、他の女性からの好意にも悩まされます。
白神葉子: 本作のヒロイン。吸血鬼のハーフで、正体を隠して生活していました。明るくフレンドリーな性格で、関西弁を話します。恋愛には疎く、朝陽の好意に気づきません。
藍澤渚: 朝陽のクラス委員長。宇宙人です。真面目で融通の利かない性格ですが、料理の腕前は抜群です。
朱美みかん: 朝陽の幼馴染。人の不幸を喜ぶ性格で「外道クイーン」と呼ばれています。朝陽に好意を持っています。
紫々戸獅穂/獅狼: 葉子の幼馴染。狼男です。女性の人格「獅穂」と狼男の人格「獅狼」が月によって入れ替わります。
黄龍院凜: 朝陽の孫で、未来から来た未来人です。中二病的な言動が目立ちます。
紅本茜: 諸晴高校の校長。悪魔です。年齢は数千年ですが、精神年齢は低めです。お菓子好きで、暴走することもあります。
紅本明里: 朝陽のクラス担任。茜の玄孫で、高い身体能力を持っています。元ヤンキーで、過去には多くの伝説を残していました。
銀華恋: 生徒会長。天使ですが、輪を失くしたため堕[[天使]]を自称しています。茜とは因縁があります。
緑苑坂弓: 葉子の父親。副担任として学校に乗り込んできます。
* 朝陽の友人たち: 朝陽をサポートする友人たち。

その他

本作は2015年にテレビアニメ化され、全13話が放送されました。2016年には舞台化もされました。また、トム・クルーズが本作をリツイートしたことで話題になりました。同誌掲載の『吸血鬼すぐ死ぬ』とのコラボ漫画も制作されました。コミックスは全22巻で、累計発行部数は250万部を超えました。電子書籍でも人気があり、GALAPAGOSの人気ランキングで上位にランクインしたこともあります。担当編集者であった武川新吾氏は、後に週刊少年チャンピオンの編集長に就任しました。スピンオフ作品として『夢見が丘ワンダーランド』4巻に収録されている「だから私は」では、本作登場人物たちのその後が描かれています。

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