室蘭市青少年科学館

室蘭市青少年科学館の概要

室蘭市青少年科学館は、北海道室蘭市に初めて設立された科学館で、1963年4月に開館しました。その後2021年3月31日に閉館し、役割は新たに開館したDENZAI環境科学館へと引き継がれました。この科学館は、地域の子どもたちや市民に科学の楽しさを伝える場所として長い間親しまれてきました。

展示内容

1階

1階は職員による手作りの展示品が多数並び、訪れる人々に親しみやすさを提供しています。特に人気があったのは、ストローグライダーの製作体験や浮沈子のコーナーでした。また、アンモナイトや鉱物などの化石も展示され、多くの訪問者が楽しんでいました。

2階

宇宙や星に関連する展示、音や光にまつわる実験コーナーがある2階では、プラネタリウムへの渡り廊下が設けられていました。プラネタリウムでは、6,000個の星を映し出し、また自作のアニメーションを使用してギリシャ神話に関する解説も行われるなど、教育と楽しさを兼ね備えたプログラムが展開されていました。

3階

3階には、新日本製鐵（現日本製鉄）とJXTGエネルギー（現ENEOS）の展示があり、ロボットサッカーコートも備わっていました。このスペースは、室蘭工業大学による開発と協力により、大学主催のロボットサッカーコンテストにも利用されました。

温室と中庭

特筆すべきは、中庭に設けられた野草園で、四季折々の野草や花を楽しむことができました。また、北海道の科学館としては珍しく温室もあり、太陽光発電パネルの設置を通じて持続可能なエネルギーを意識した取り組みも行われていました。

歴史

1961年には館の建設計画が発表され、1963年に開館を迎えました。その後、様々なクラブ活動やイベントが開催され、多くの人々に愛されてきました。1999年には入館者数が100万人を達成し、地元の科学教育の促進に寄与しました。また、2013年には開館50周年を迎え、地域イベントが行われるなどその歴史は長いものでした。

しかし、近年の人口減少と老朽化によって来館者数は減少し、指定管理者制度導入以降は利用者数が増加するものの、遂に2021年に閉館しました。最終的には27万人近くが訪れ、その役割をDENZAI環境科学館に引き継ぎました。

講座とキャラクター

館内では、科学クラブやロボットサッカー部などの講座が開かれ、小学生から高校生までが参加できました。これにより、地域の子どもたちが科学に親しむ機会が設けられていました。また、キャラクター「カンチャン」と「ムッピー」が、科学館のシンボルとして親しまれていました。

交通アクセス

室蘭市青少年科学館はJR室蘭本線の室蘭駅から徒歩約10分の位置にあり、道南バスでもアクセスが可能でした。

昭和の時代から現代に至るまで、多くの子どもたちに科学の楽しさを伝えてきた室蘭市青少年科学館は、地域の記憶に深く刻まれた存在です。

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