室蘭民報

室蘭民報（むろらんみんぽう）

室蘭民報は、北海道室蘭市に本社を構える朝刊専売の新聞です。この新聞は、胆振総合振興局と日高振興局に亘る地域を対象に情報を発信しており、地元住民からは「むろみん」として親しまれています。1945年に創刊されて以来、地域ニュースや情報を発信し続けてきたこの新聞は、地元の重要な情報源の一つとしての地位を確立しています。

歴史的な背景

室蘭民報の起源は1902年に遡ります。当初は『室蘭時報』という名称で創刊されましたが、1941年には政府の一県一紙政策に基づき『室蘭タイムス』との合併を経て『室蘭日報』に改題されました。しかし、1942年には道内のローカル紙がすべて『北海道新聞』に統合されたため、一時期の間、廃刊を余儀なくされました。

戦後、地元経済団体らの尽力が実を結び、1945年12月8日に『室蘭民報』として復活を遂げました。1965年からは朝刊に加え夕刊を発行し、道内の都道府県庁所在地以外で朝夕刊を発行している唯一の新聞社となりました。

室蘭民報は現在も地元経済ニュース、市民生活、文化イベントなどの情報を広く取り扱っています。また、同じ「民報」を冠している苫小牧民報とは資本関係はありませんが、日高地域の『日高報知新聞』とは提携し、記事の相互交換を行っています。

発行状況と特徴

発行部数は6万1210部に達しており、特に室蘭と登別の各市においては『北海道新聞』を上回る購読者数を誇っています。これにより、地域住民にとって室蘭民報は不可欠な存在となっています。最大印刷ページ数は24ページで、うちカラー印刷のページは最大8ページを占めています。特に2008年元旦号では82ページと、非常に豪華な構成が話題になりました。

2022年には社告を通じて夕刊を休刊し、翌年4月からは朝刊との統合が発表されました。この決定は、「インターネットなどのメディアの発達を受けて、一定の役割を終えた」とされ、現代の情報環境を考慮したものです。

会社情報と支社

室蘭民報の本社は北海道室蘭市本町1丁目に位置し、東京、大阪、札幌、苫小牧、登別などに支社や支局を持っています。会社の資本金は7,998万円（2021年12月現在）で、従業員数は91人（2022年3月現在）です。

室蘭民報は、地域密着型の報道に努め続け、地域の人々の生活や文化を支える重要な役割を果たしています。今後も地域に密着した情報発信を通じて、読者との信頼関係を築いていくことでしょう。

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