苫小牧民報

苫小牧民報（とまこまいみんぽう）について

苫小牧民報は、北海道苫小牧市およびその周辺地域を対象とした夕刊専売の新聞です。株式会社苫小牧民報社が発行しており、1950年1月15日に創刊されました。2022年6月時点での発行部数は40,600部を誇り、特に苫小牧市内では北海道新聞に次ぐシェアを持っています。

地域に密着した情報提供

苫小牧民報は、地元住民からは「民報」、もしくは「苫民さん」として親しまれています。ブロック紙や全国紙では十分に扱えない地元行事や出来事を、細部にわたって報道することで、地域の特色を生かした情報発信を行っています。子どもたちの保育園行事から経営者のインタビュー、さらには地域で発生した事件や事故に至るまで、さまざまなトピックを取り上げてきました。このように、地元の情報は主に夕刊で提供し、全国ニュースは他の新聞で補うスタイルが多く見られ、単独で苫小牧民報を読む読者も多いです。

最大24ページを印刷できるこの新聞は、カラー印刷においては最大12ページを用意しています。特別な創刊日や記念日には、ページ数を大幅に増やすことがあります。たとえば、2008年の元旦特別号は、合計88ページに達しました。また、2010年12月31日には紙齢が2万号に到達し、地域社会への貢献が評価されています。

支社と支局

苫小牧民報本社は苫小牧市若草町に位置し、東京や札幌にも支社を置いています。さらに、千歳、白老、胆振東部（厚真）には支局が設けられています。これにより、地域の幅広い情報網を構築し、どんな情報も適時に届ける体制が整っています。過去には、複数のグループ企業も存在しましたが、現在は株式会社とまみんサービスが主な関連会社となっています。

歴史からの進化

苫小牧民報の歴史は1950年に遡り、初めては「南北海新聞」としてスタートしました。1951年には「苫小牧民報」という題名に変更され、その後社名も株式会社苫小牧民報社に改称されました。夕刊メディアとしての道を進む中、1963年と1964年にはそれぞれ千歳支社と札幌支社を開設し、全国的なネットワークも形成しました。2007年からは新聞製作システムを更新し、2021年には文化通信社主催の新聞アワードでグランプリを受賞するなど、活動の幅を広げています。

最近の動向

2020年には、自社印刷からの撤退を決定し、印刷業務を毎日新聞北海道センターに委託することになりました。また、地域の再開発に伴い、ユニクロ苫小牧店が新たに苫小牧民報の跡地に開店しました。

不祥事の影響

一方、2022年には社員が北海道迷惑防止条例に違反する行為で逮捕される事件が、新聞社の影響力に暗い影を落としました。地域に密着した新聞の使命を果たすためには、このような問題への対応も重要です。

苫小牧民報は、その地域密着型の内容で、今後も地域社会に貢献し続けることが期待されています。

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