宮下遥

宮下遥 - 日本の女子バレーボール界を彩った存在

宮下遥（みやしたはるか）、1994年9月1日生まれの元女子バレーボール選手。三重県桑名市出身で、姉妹の長女として育ちました。彼女のバレーボール人生は、母親の影響で始まり、小学1年生のころからバレーボールに親しむことになりました。特に小学時代には、アウトサイドヒッターとして活躍し、身長も小学6年生の時点で170cmを超えるほどでした。

中学生になると、大阪国際大和田中学校に進学し、岡山シーガルズの監督である河本昭義の勧めによってセッターに転向しました。2009年には岡山シーガルズに選手登録され、14歳8ヶ月で黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会に初出場し、Vリーグ史上最年少出場記録を樹立しました。さらに、15歳2ヶ月でプレミアリーグデビューを果たし、若干の年齢で注目の選手となりました。

2010年には、日本代表メンバーに選出され、過去にも15歳での選出があったものの、セッターとしては1980年の中田久美以来、30年ぶりの快挙でした。同年のアジアカップでも全日本B代表として活躍しました。

2011/12シーズンのVプレミアリーグでは、スタメンとしてチームを支える存在となり、岡山シーガルズは4位に躍進しました。2012年4月にはロンドンオリンピックの為の最終予選メンバーに選ばれ、2013年には全日本A代表に昇格。特にワールドグランプリでのパフォーマンスはいまだに記憶に新しいもので、アメリカ代表監督からも才能を評価されるほどの結果を残しました。

2016年のリオデジャネイロオリンピックにも正セッターとして出場。これまでの活躍を基に、全日本チームの中心選手へと成長しました。ただ、その後もチームは一時的に降格を経験し、厳しい時期もありました。

2019年にはVリーグ通算230試合出場を達成し、史上最年少で「Vリーグ栄誉賞」を受賞しました。これまでの努力と結果を称えられ、多くのファンの前で感謝の言葉を述べました。

2020年には岡山県の「オリンピアン・パラリンピアン育成事業」の強化指定選手に選ばれるなど、地元からの期待も高まりました。2022年には再び日本代表に選ばれ、ネーションズリーグ予選ラウンドに参加しました。

2024年4月、引退することが発表され、黒鷲旗全日本選抜大会に出場を決意。大会ではデンソーを下し、自身初の日本一を達成し、MVPを獲得しました。この最後の瞬間は、彼女のバレーボール人生の集大成と言えるものとなりました。

プレースタイル

宮下はセッターとして、優れたトス技術と判断力が光ります。岡山シーガルズの監督は、彼女の生きたボールの扱いや、悪球処理の精度を高く評価しています。チームの勝利に欠かせない存在として、そのプレースタイルは多くの選手に影響を与えました。

エピソード

宮下は初出場で前歯を折るアクシデントにもかかわらず、プレーを続ける勇気を見せました。また、同世代のアスリートたちとの交流も大切にしており、1994年生まれの選手たちとの「94年会」で友好を深めています。

所属と大会成績

彼女は岡山シーガルズでキャリアを磨き、国際大会でも日本代表として活躍しました。これにより数々の受賞歴を積み重ね、特に2014年のVプレミアリーグでは敢闘賞とベスト6に輝くなど、その名を広めました。

引退後もその存在は語り継がれ、バレーボール界に与えた影響は計り知れません。後輩たち、そしてファンたちにとってのひとつの星として、その勇姿を思い出させてくれることでしょう。

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