宮交バスカ

宮交バスカ（みやこうバスカ）とは

宮交バスカは、宮崎交通（宮交）が発行していたICカード式乗車カードです。2002年10月1日に運用が開始され、2016年3月31日にサービスを終了しました。宮崎交通の登録商標であり、宮崎県内の路線バスで広く利用されていました。

概要

宮交バスカは、ICカード乗車券としては比較的早い時期に導入されました。バス専用ICカードとしては初めてサイバネ規格に準拠し、将来的な鉄道ICカードとの相互利用も視野に入れていました。相互利用は実現しませんでしたが、宮崎交通が県内全域をほぼカバーしていたこともあり、宮崎県内では広く普及しました。2015年5月時点で約19万枚が発行され、県人口の約18%が利用していました。特に宮崎都市圏では約8割、県全体でも約6割の高い利用率を誇っていました。

特徴

宮交バスカには、以下のような特徴がありました。

乗車ポイント制度: 乗車運賃の10%が「乗車ポイント」として蓄積され、次回のチャージ時にバス利用のバリューに変換できました。このシステムにより、回数券と同等の割引率を維持していました。ただし、原油価格高騰の影響で2008年4月からは3%付与に変更されました。
乗継割引・往復割引: 乗継割引や往復割引サービスも適用されていました。また、実用化には至りませんでしたが、乗り換えても通しキロで運賃を計算できる「直通運賃」の適用も可能なプログラムが用意されていました。
利用可能路線: 宮崎交通の一般路線バス、県内高速バス全線、および延岡-熊本間の「あそ・たかちほ号」（宮交便のみ）で利用可能でした。過去には宮崎-鹿児島間の「はまゆう号」でも利用できましたが、共同運行化により利用できなくなりました。
マイレージプログラム: 乗車運賃の1%が「サービスポイント」として貯まるマイレージプログラムも採用されていました。サービスポイントは定期券運賃にも適用できましたが、2012年3月31日に終了しました。
ANAマイレージ提携: 2004年11月からは、「サービスポイント」をANAマイルに変換するサービスも実施されましたが、2008年3月31日に提携を終了しました。また、ANAマイレージクラブ機能と電子マネーEdyを搭載した「AMC-Edy-宮交バスカ」も限定発行されました。

nimoca導入とサービス終了

2015年11月14日より、全国相互利用と電子マネーに対応させるため、宮交バスカに代わりnimocaが導入されました。これにより、宮交バスカは2016年3月31日をもってサービスを終了しました。サービス終了までの約半年間は、nimocaと宮交バスカの両方が利用できる状態でした。

利用可能区間と発売箇所

宮交バスカは、以下の路線で利用できました。

宮崎交通の一般路線バス全線
宮崎県内高速バス全線
あそ・たかちほ号（宮交担当便のみ）

宮崎県内の路線バスは宮崎交通がほぼ全域をカバーしていたため、県内ほぼ全域で利用可能でした。

発売箇所は以下の通りでした。

宮崎交通各バスセンター
宮崎交通各支店
バス車内

カードの種類

宮交バスカには、以下の2種類がありました。

宮交バスカ: 発売額は1枚3,000円（うち500円はデポジット）。
宮交バスカ（定期券）: 記名式で、全ての定期券種を搭載できました。発売額は定期券の値段＋デポジット500円。

どちらのカードも、ストアードフェア（SF）部分に現金チャージが可能で、チャージは1,000円単位でした。バス車内では1,000円、3,000円、5,000円のみチャージ可能で、10,000円チャージは5,000円で2回などの対応で可能でした。

乗車時と降車時にカードリーダーにタッチすることで運賃が引き落とされ、定期券の場合は乗車処理のみが行われました。定期券区間外に乗り越した場合は、SF部分で自動的に精算されました。

関連項目

SUNQパス
nimoca

外部リンク

宮交バスカ ※リンク切れ

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