宮地町 (前橋市)

前橋市の南部地域に位置する宮地町（みやじまち）は、その歴史を江戸時代まで遡る由緒ある地名です。現在の郵便番号は371-0814で、2013年時点での面積は約0.62平方キロメートルです。

地理

宮地町は、前橋市の市域南部に広がる前橋台地の一画に位置しています。利根川へと流れ込む端気川の左岸側から、隣接する藤川の右岸側の範囲にあたります。この地域の土地利用は特徴的で、豊かな水資源を生かした水田地帯と、住宅地がおおよそ半々の割合で混在しています。都市化が進む前橋市にあって、農村的な景観と市街地が調和した地域と言えるでしょう。

歴史

宮地という地名は、江戸時代には既に存在していたことが知られており、当時の主要な領主であった前橋藩の支配下にありました。古くからこの地で集落が形成されていたと考えられます。

近代に入り、日本の行政区画が大きく再編される中で、宮地町も変遷を遂げました。1889年（明治22年）4月1日に町村制が施行された際、宮地村は周辺の六供村、市之坪村、上佐鳥村、朝倉村、後閑村、下佐鳥村、橳島村に加え、紅雲分村、宗甫分村、前代田村、天川原村の各一部と合併し、新たに東群馬郡に属する上川淵村が誕生しました。宮地村は上川淵村の一部となったのです。

その後、1896年（明治29年）4月1日には、東群馬郡と南勢多郡が統合されるという郡の再編が行われ、上川淵村は新設された勢多郡に所属が変更されました。

そして第二次世界大戦後、全国的な市町村合併の流れの中で、上川淵村も前橋市への編入を選択します。1954年（昭和29年）4月1日、上川淵村は元総社村、下川淵村、芳賀村、桂萱村、群馬郡東村、総社町といった周辺の1町5村とともに前橋市に編入されました。この合併により、上川淵村大字宮地は前橋市宮地町となり、現在に至る前橋市の行政区域の一部となったのです。

現代の状況

2017年（平成29年）8月31日時点での統計によると、宮地町の世帯数と人口が把握されています。地域住民の通学区域に関しては、前橋市立の小・中学校の学区が定められており、それに基づいて子どもたちは地域の学校に通っています。

交通

交通面では、宮地町内に鉄道駅は存在しません。しかし、道路網としては、主要な県道がこの地域を通過しています。具体的には、群馬県道11号前橋玉村線と群馬県道27号高崎駒形線が宮地町の地域内を通っています。国道は宮地町内には通っていません。

施設

地域内の主な施設としては、前橋市立第七中学校が挙げられます。この学校は、地域の児童生徒が通う教育機関として、地域の中心的な役割を担っています。

宮地町は、江戸時代からの歴史を刻みつつ、近代の市町村合併を経て前橋市の一部となり、現在も水田と住宅が共存する地域として、その歴史と地理的な特徴を保ちながら発展を続けています。

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