宮城光信

宮城光信（みやぎ みつのぶ）は、1942年12月12日に北海道函館市で生まれました。日本の電気工学者として著名であり、東北大学の名誉教授を務めています。彼の学術的なキャリアは、東北大学での学びから始まりました。1965年に東北大学工学部通信工学科を卒業後、1967年には同大学大学院工学研究科電気及通信工学専攻修士課程を修了しました。さらに研究を深め、1970年には同大学院の博士課程を修了し、工学博士の学位を取得しました。その後、東北大学電気通信研究所の助手として研究活動を開始しました。

1975年には、マギル大学で博士研究員として海外での研究経験を積みました。帰国後、1978年に東北大学電気通信研究所の助教授に就任し、1987年には同大学工学部の教授に昇進しました。彼の研究業績は高く評価され、1989年には市村賞を受賞、2001年には国際光工学会のフェローに選ばれました。教育者としての貢献も大きく、2002年には東北大学大学院工学研究科長・工学部長に就任しました。

2004年には、東北大学経営協議会委員、東北大学教育研究評議員、東北大学総長選考会議副議長を歴任し、大学運営にも深く関与しました。2005年には仙台電波工業高等専門学校校長、2007年には宮城工業高等専門学校校長を務め、同年には河北文化賞を受賞しています。2009年には仙台高等専門学校校長として、高等教育機関の発展に尽力しました。2010年には、学校法人東北学院総務担当常任理事兼広報部長に就任し、学校法人の運営にも貢献しました。

2012年には東北工業大学参与に就任し、2013年には同大学の学長に就任しました。同年、学校法人宮城学院の理事にも就任し、2016年には同学院の理事長に就任しました。長年にわたる教育研究への貢献が評価され、2017年には紺綬褒章を受章、2020年の春の叙勲では瑞宝中綬章を受章しました。また、宮城氏は日本基督教団仙台長町教会の長老としても活動しています。2020年11月27日、任期満了に伴い学校法人宮城学院理事長を退任しました。

宮城光信は、電気工学の分野で数々の研究成果を上げるとともに、多くの教育機関で要職を歴任し、教育と研究の両面で多大な貢献を果たした人物です。著書には、『光伝送の基礎』（1991年、昭晃堂）や『解きながら学ぶ電気回路演習』（2014年、朝倉書店、馬場一隆と共著）があります。

もう一度検索