宮城県大河原商業高等学校

宮城県大河原商業高等学校

宮城県大河原商業高等学校（みやぎけん おおがわらしょうぎょうこうとうがっこう）は、かつて宮城県柴田郡大河原町に所在した県立の高等学校です。敷地の一部は隣接する柴田町にも跨っていました。地元では親しみを込めて「大商（だいしょう）」という通称で呼ばれていましたが、特に年配の方々の間では、かつて存在した別の学校である大河原高校を指す「大高（だいこう）」という呼び名が使われることもありました。

教育と活動

本校は宮城県内でも指折りの商業高校として知られ、学習指導はもちろん、様々な課外活動においても活発な学校生活が送られていました。

特に部活動は盛んで、運動部では硬式野球部やソフトテニス部、陸上競技部などが東北大会への出場経験を持ちます（柔道部は現在休部中）。文化系の分野でも優れた実績を挙げ、ギター部、ワープロ部、商業研究グループなどが全国大会に出場しました。とりわけギター部は目覚ましい成果を収めており、全日本ギターコンクール全国大会では過去に複数回、最高位である最優秀賞を連続して獲得した歴史があります。

また、情報教育にも早くから着目し、時代のニーズに応じた最新の機器を導入するなど、積極的に推進してきました。その取り組みの一環として、県内のプログラミング競技大会の会場としても利用された実績があります。

施設

現在の校舎は1979年に建てられたもので、築年数が経過し、老朽化が進んでいます。特に季節ごとの厳しさは顕著で、夏場は風通しが悪く教室が蒸し暑くなる一方、冬場は各教室に煙突付きの石油ストーブが設置されていても寒さが厳しく、生徒たちにとっては必ずしも快適とは言えない環境でした。現在、大規模地震に備えるための耐震補強工事が実施されています。

設置学科

学校が募集を停止する前は、以下の学科が設置されていました。

全日制課程
流通マネジメント科
情報システム科
OA会計科
定時制課程
普通科

なお、定時制課程については、2007年に宮城県白石高等学校の定時制課程を統合した経緯があります。

沿革

学校の沿革は以下の通りです。

2007年 - 宮城県白石高等学校の定時制課程を統合。
2023年4月 - 宮城県柴田農林高等学校との再編統合により、新たに宮城県大河原産業高等学校が開校。これに伴い、大河原商業高等学校としての生徒募集は停止されました。
2025年3月 - その歴史に幕を閉じ、閉校する予定です。

アクセス

JR東北本線大河原駅より徒歩約15分。

主な出身者

スポーツ界や芸能界など、多岐にわたる分野で活躍した著名人を輩出しています。

三宅 義信 - 1964年東京オリンピック重量挙げ金メダリスト
大宮 健資 - 元プロ野球選手
高橋 英二 - 元プロ野球選手
立花 かな - レースクイーン
平間 誠記 - 元競輪選手

関連項目

宮城県大河原産業高等学校 - 柴田農林高等学校との再編統合により開校した学校です。
宮城県高等学校の廃校一覧
日本の商業に関する学科設置高等学校一覧

かつての大河原商業高等学校は、地域の産業教育において重要な役割を果たし、多くの卒業生を社会に送り出してきましたが、時代の流れとともにその役目を終えようとしています。

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