宮城県沖地震 (2011年)

2011年宮城県沖地震

2011年4月7日23時32分に発生した宮城県沖地震は、マグニチュード（M）7.2で、震源の深さは66kmでした。この地震は、約1ヶ月前の3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震の余震として分類されています。特に、宮城県の仙台市や栗原市では最大震度6強の激しい揺れが観測されましたが、震源は太平洋プレート内で起きたものであり、プレート境界ではなくスラブ内地震となります。

概要

地震が発生した直後、気象庁は東京都内の震度速報でM7.4と発表しましたが、後にM7.1に修正し、更に震源の深さも約40kmから66kmに訂正されました。その後、2011年12月以降のデータではM7.2とされています。地震後の23時34分には、宮城県に対して津波警報が出され、青森県や岩手県、福島県、茨城県にも津波注意報が発令されましたが、実際には津波は観測されず、すぐに解除されました。この津波警報の発令は、報告されたマグニチュードが後の正確な値と異なったためだと考えられています。

余震

この地震に関しては、余震が南東傾斜の形で分布しており、特に2日後の9日18時42分にM5.4の最大余震が観測されました。

メカニズム

今回の地震は、圧力軸が西北西から東南東方向に向く逆断層型の特性を持っています。地震の発生メカニズムについて、気象庁は「宮城県沖地震には深さ約40kmでのプレート境界型が想定されるのに対し、今回は太平洋プレート内部で発生したスラブ内地震である」としています。これに対し、東北大学の海野教授は、金華山に設置されたGPSから得たデータによって、プレートの動きが異なることを指摘し、潮位の変化が全く見られなかったことも強調しました。

各地の震度

震度5弱以上の強い揺れが観測された地点は宮城県を中心に広がり、北海道から中国地方にかけて、震度4から1まで観測されました。この広範囲な揺れにより、多くの人々が恐怖を感じました。

被害状況

この地震による被害は悲惨で、死者は4人、負傷者は296人にのぼりました。また、宮城県と秋田県では3件の火災が発生し、仙台市では約100件のガス漏れが報告されました。住居の全壊は36棟、半壊は27棟以上に達し、本震から復旧が進んでいた鉄道やライフラインが再びストップする事態となりました。なお、この地震は余震として扱われ、激甚災害に関しての単独指定は行われなかったとされています。

この地震は、日本周辺地域の地震活発性を再認識させる一因ともなり、多くの方々に影響を及ぼした出来事でした。

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