宮城竜太

沖縄県島尻郡知念村（現在の南城市）に生まれた宮城竜太は、1975年2月12日生まれの日本の元プロボクサーです。キャリア初期には「竜 宮城」のリングネームで活動しました。

プロボクサーとしての第一歩は1998年3月22日。沖縄ワールドリングジム所属として、地元沖縄の具志川市（現うるま市）のリングに上がり、デビュー戦を2ラウンドKOという鮮やかな勝利で飾ります。しかし、その後の道のりは必ずしも平坦ではありませんでした。約1年2ヶ月後の1999年5月9日に行われた2戦目は山口県での試合となり、友部年孝を相手に4ラウンド引き分けに終わります。その後は3連勝を飾るものの、再び約2年間のブランクが生じました。

2002年12月2日、東京の後楽園ホールでリングに復帰すると、この復帰戦を初回TKO勝利で飾ります。勢いに乗った宮城は、続く2試合もKOで勝利し、復帰から3連続KO勝ち無敗という快進撃を続けます。この活躍が認められ、2003年11月には東日本ボクシング協会の月間新鋭賞を受賞しました。

2004年4月14日、後楽園ホールで阪東ヒーローと対戦。この試合も3回TKOで制し、プロデビュー以来10戦無敗を継続しました。同年には、若手選手の登竜門として注目を集めた「B:tight!」の第1回大会にフェザー級で出場。準々決勝、準決勝を勝ち上がり、決勝戦では土居伸久と対戦しました。この決勝は4ラウンド引き分けとなりましたが、規定により優勢点の高かった宮城が勝者扱いとなり、さらに延長ラウンドに35秒でKO勝利を収め、見事フェザー級の初代優勝者となりました。

B:tight!優勝後も2連勝2KOと勢いは止まりませんでしたが、2005年4月18日、渡邉一久との一戦でプロキャリア初の敗北を喫します。この試合は10ラウンドを戦い抜いた末の判定負けでした。

その後、1勝を挟んで迎えた2006年6月11日には、地元沖縄の宜野湾市で、元WBA世界スーパーバンタム級王者であり、IBF世界スーパーバンタム級4位（当時）のヨーダムロン・シンワンチャー（タイ）という強豪と対戦。下馬評を覆すかのように、6ラウンドTKO勝利という大金星を挙げました。しかし、この試合の前に右手を骨折していた影響もあり、再び約8ヶ月間のブランクを経験することになります。

復帰後の2007年4月23日には、後の世界チャンピオン、李冽理（横浜光）と対戦。7回に偶然のバッティングにより李が負傷し、試合は負傷判定に。この判定で宮城が勝利を収め、李にプロキャリア初の黒星をつけました。この勝利を含め2連勝後、2007年8月25日にはフィリピンのパシッグでWBOアジア太平洋スーパーフェザー級王者ジムレックス・ハカとタイトルマッチに臨みます。初回に2度のダウンを奪う圧倒的なスタートを切りますが、2回にハカが偶然のバッティングでカットし、無念の負傷ドローとなりました。さらに約3ヶ月後の11月14日、同じパシッグのリングでハカとノンタイトルで再戦。今度は初回に宮城自身が偶然のバッティングで眉間をカットし、再び負傷ドローという異例の結果に終わりました。

2008年には、寺地永が会長を務めるBMBボクシングジムに移籍。これに伴い、リングネームも本名の宮城竜太に戻しました。しかし、移籍初戦となった2009年5月3日、大阪でのカルロ・マガレ戦で初回TKO負けを喫すると、同年8月1日の安田幹男戦でも再び初回TKO負けと、厳しいスタートとなりました。

その後、大鵬ボクシングジムに移籍し、キャリアの立て直しを図ります。この移籍初戦を初回TKO勝利で飾り、さらにそこから3連続KO勝利と見事に復調の兆しを見せますが、再び2試合連続でTKO負けを喫してしまいます。

粘り強く現役を続けた宮城は、2011年7月10日、愛知県で行われた日本スーパーバンタム級6位（当時）の林翔太とのフェザー級戦に3-0の判定で勝利し、自身初の日本ランキング入りを果たしました。同年9月24日には、イギリス・シェフィールドで、西岡利晃の元挑戦者でもあるWBC世界スーパーバンタム級10位（当時）のレンドール・ムンローと対戦。海外での大一番でしたが、0-3の大差判定負けとなりました。さらに11月15日には、タイでWBOアジア太平洋フェザー級王者チョンラターン・ピリヤピンヨーに挑戦しましたが、3回TKO負けとなり、王座獲得はなりませんでした。波乱万丈なプロキャリアを通じて、数々の強敵と拳を交え続けたボクサーでした。

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