宮山遺跡

宮山遺跡：悠久の歴史を刻む複合遺跡

兵庫県加古川市八幡町上西条に位置する宮山遺跡は、縄文時代から平安時代という長い期間にわたる人々の営みを物語る複合遺跡です。この地には、当時の集落跡や古墳群が残されており、古代史を紐解く上で貴重な手がかりを提供しています。加古川市指定史跡として、その歴史的価値が認められています。

遺跡の概要

宮山遺跡の中心をなすのは、特徴的な帆立貝形古墳である宮山大塚古墳です。後円部の直径は約40メートル、高さ約6メートルを誇り、周囲には幅約6メートルの周溝が巡らされています。この古墳を中心に、北側には直径15メートルから20メートルの円墳が5基、南側には1基が配置されており、古墳群としての景観を形成しています。

また、遺跡の東側には縄文時代後期の集落跡が発見されており、当時の人々の生活様式を垣間見ることができます。特に注目されるのは、敷石建物跡で、当時の建築技術や生活様式を知る上で重要な資料となっています。

遺跡の西側は宮山農村公園として整備され、展望広場や散策路が設けられています。訪れる人々は、歴史的な遺構に触れながら、自然を満喫することができます。

主な遺跡

敷石建物跡: 縄文時代後期のものとされ、当時の住居の様子を伝えています。
祭祀跡: 弥生時代の祭祀に使われたと考えられる場所です。当時の宗教観を知る手がかりとなります。
集落の変遷: 弥生時代から平安時代にかけての集落の変遷を辿ることができます。時代の流れとともに変化する人々の生活様式を垣間見ることができます。
宮山大塚古墳: 古墳時代中期（5世紀）に築造された前方後円墳です。地域の有力者の墓と考えられています。
* 1号墳～6号墳: いずれも古墳時代後期に築造された横穴式石室を持つ円墳です。当時の埋葬方法を知ることができます。

宮山農村公園

宮山遺跡の西側に広がる宮山農村公園は、国の農村総合整備モデル事業として整備されました。高台にある宮山遺跡へと続く道や、古墳の間を縫うように続く道が散策路として整備され、訪れる人々に快適な散策を提供しています。また、宮山大塚古墳の西側は広場として整備され、休憩やピクニックを楽しむことができます。公園の面積は約2655.91平方メートルです。

周辺情報

宮山遺跡の周辺には、成福寺や晶岩寺などの寺院、末沢大明神などの神社、西条廃寺跡（北山公園）、西条古墳群（国の史跡）、行者塚古墳、尼塚古墳、人塚古墳、城山、西条八幡神社、愛宕神社、稲根神社、二塚古墳、日岡山公園、日岡御陵、日岡神社、宗佐厄神八幡神社（宗佐の厄神さん）など、多くの歴史的・文化的なスポットが存在します。宮山遺跡を訪れる際には、これらの周辺スポットも併せて巡ることで、より深く地域の歴史や文化に触れることができます。

宮山遺跡は、古代の息吹を感じられる貴重な場所です。歴史好きはもちろん、自然に親しみたい方にもおすすめのスポットです。

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