宮崎丈二

宮崎丈二について

宮崎丈二（みやざき じょうじ、1897年1月6日 - 1970年3月25日）は、千葉県銚子市出身の日本の詩人および画家であり、20世紀初頭の文芸界において特異な存在感を示しました。彼は「冬花亭」という号を持ち、文学活動に深く携わったことで知られています。特に、初期の作品は「白樺」の影響を強く受けており、彼の詩の世界観を形成する要素となりました。

略歴

宮崎は専修大学を中途退学し、1920年には千家元麿や中川一政らとともに文学雑誌『詩』を創刊します。この雑誌では「冬が来た」や「機関車」などの詩を発表し、彼の作品が多くの読者の目に触れることになりました。1924年に発行した詩集『爽かな空』は、彼の詩人としての地位をさらに確固たるものとしました。

1927年からは雑誌『河』を主宰し、詩業に専念します。代表的な詩集には『独坐』があり、彼の詩のスタイルやテーマが色濃く反映されています。さらに、画家としても多くの業績を残しており、1919年には草土社展で入選し、その後同人として活躍しました。彼の画業は詩と同様、彼の独特な感性を表現する重要な手段でした。

主な著書

宮崎丈二の著作には、以下のようなものがあります:

• - 『爽かな空』新作社（1924）
• - 『太陽の娘 詩集』太虚堂詩画房（1928）
• - 『白猫眠る 詩集』やぽんな書房（1931）
• - 挿絵担当作品: 鷲尾知治の『源九郎義経』春陽堂（1933）
• - 『少年徒然草』春陽堂（1933）
• - 『南方の精神 宮崎丈二詩集』青磁社（1942）
• - 『燃える翼 宮崎丈二詩集』アポロン社（1957）
• - 『詩集 独坐』アポロン社（1969）
• - 『宮崎丈二全詩集』古川書房（1973）

これらの作品を通じて宮崎は、深い思索と独特の感受性を持つ詩人としての存在感を証明しました。

伝記と研究

宮崎丈二の生涯と業績については、高橋留治の『評伝無冠の詩人宮崎丈二 その芸術と生涯』や阪田寛夫の『ノンキが来た 詩人・画家宮崎丈二』など、後世の研究者たちによって綴られています。特に、彼の作品が生まれた時代背景や文化的な影響についての考察が行われています。

彼の詩や絵画は、今なおその独自性と力強い表現によって、多くの人々に感銘を与え続けています。文学と美術の領域における宮崎丈二の偉業は、日本の文芸史において重要な位置を占めています。

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