宮崎県総合博物館民家園

宮崎県総合博物館民家園

宮崎県総合博物館民家園は、宮崎市に位置する博物館内にある民家の展示施設です。ここでは江戸時代に建てられた宮崎特有の民家様式を保存し、地域の歴史や文化を後世に伝えることを目的としています。1972年から1978年にかけて、4棟の民家が移築・復元され、今では多くの人々が訪れる観光スポットとなっています。

沿革

民家園の整備は1972年に始まり、1978年までに4棟が復元されました。以下は各民家の主な移築・復元の履歴です。

• - 1973年3月30日: 「米良の民家」の移築復元が完了。
• - 1975年8月31日: 旧黒木家住宅の移築復元が完了。
• - 1976年7月13日: 前述の2棟を一般公開。
• - 1977年3月25日: 「椎葉の民家」の移築復元が完了。
• - 1978年9月: 旧藤田家住宅の移築復元が完了。

移築民家の詳細

旧黒木家住宅

宮崎県西諸県郡高原町から移築されたこの民家は、1834年から1836年にかけて建てられました。国指定の重要文化財に認定されており、その建物形式は寄棟造で「オモテ」と「ナカエ」が特徴的です。また、屋根は茅葺きで、薩摩藩の郷士の家であったことが記録されています。

旧藤田家住宅

五ヶ瀬町三ケ所から移築されたこの家は、江戸時代の1787年に建てられたとされています。南九州最古の民家とも言われ、土間が無い形式で「ヘンヤ」と「オモテ」の2つの部屋が並ぶ間取りが特徴です。1973年には国指定の重要文化財に認定されています。

米良の民家

西米良村から移築されたこの農家は、1821年に建てられたとされています。木造の寄棟造で、間取りは「ウチネ」「コザ」「シモハラ」からなる広間型形式です。この家は、他の場所に移築される予定でしたが、宮崎県が譲り受けたことで民家園の第一号として復元されました。

椎葉の民家

この民家は椎葉村から移築され、1864年に建てられたことが解体中の墨書によって確認されています。農家であったこの家は、土間に続く「ウチネ」「デイ」「コザ」の3つの部屋から成ります。1977年には宮崎県の有形文化財に指定されました。

利用情報

宮崎県総合博物館は、毎週火曜日を除き、午前9時から午後5時まで開館しています。入館は午後4時30分まで可能で、博物館内の民家園は通年開園しています。

このように、宮崎県総合博物館民家園は地域の貴重な文化財を伝えており、多くの訪問者に古代の生活様式を感じさせています。文化財としての価値だけでなく、訪れる人々にとっても大切な学びの場となっています。

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