宮本樹理

宮本樹理：踊る柔道娘の軌跡

宮本樹理（みやもと じゅり、1983年5月30日 - ）は、愛媛県北宇和郡吉田町出身の元柔道家。57kg級の選手として、その名を柔道界に刻みました。身長160cm、得意技は内股、大腰。現在は小國姓となっています。

幼少期の習い事と柔道との出会い

3歳から水泳とピアノを習い始め、小学校に入学すると同時にダンスもスタート。多才な才能を発揮していました。母親の兄たちが地元で有名な柔道家だったこともあり、柔道を勧められるも、当初は良いイメージを持てずに拒否していました。しかし、小学校4年生の時、立ち寄ったうどん店でテレビに映る「愛媛のYAWARAちゃん」こと風戸晴子の活躍を目にし、その姿に憧れを抱いたことがきっかけで、地元の吉田柔道会で柔道を始めることになります。

葛藤と成長

柔道を始めたものの、すぐに飽きてしまった宮本は、中学入学前に新体操に興味を持ち始めます。しかし、母親からローラーブレードを買ってもらうことを条件に、柔道を続けることになりました。中学3年時には全国中学校柔道大会56kg級に出場するも、予選リーグで敗退。高校進学の際には、本格的にピアノを学ぶため音楽科のある学校を考えていましたが、最終的には兄と風戸が在籍していた宇和島東高校に進学しました。

高校時代は、柔道に対する情熱が湧かず、練習も身が入らない日々を送ります。全国高校選手権63kg級でベスト16に入ったものの、高校卒業後は柔道を辞め、ダンスの道に進むことを考えていました。しかし、女子柔道界の名門である帝京大学柔道部の稲田明監督から熱心な誘いを受け、柔道を続けることを決意します。

大学での飛躍と挫折、そして世界へ

帝京大学に入学後、厳しい練習に耐えかねて脱走を試みるも失敗。しかし、これを機に柔道と真剣に向き合うようになり、才能が開花します。全日本ジュニア57kg級で3位入賞を皮切りに、学生体重別、世界学生、講道館杯で優勝を重ね、大学4年時には体重別でも優勝し、世界選手権代表の座を掴みました。

しかし、世界選手権では初戦で元世界チャンピオンに敗れ、敗者復活戦でも敗退。世界との壁を痛感する結果となりました。この時、フジテレビから「踊る！柔道娘JURI」というキャッチコピーが付けられ、話題を呼びました。その後、福岡国際では決勝で敗れ2位に終わります。

社会人として、そして結婚へ

2006年、了徳寺学園の職員となると、実業個人選手権で優勝。講道館杯では2位となりました。2007年の環太平洋柔道選手権大会では優勝を飾るものの、その後はタイトルから遠ざかります。2010年に結婚し、了徳寺学園を退職しました。

主な戦績

2002年 - 全日本ジュニア 3位
2003年 - 学生体重別 5位
2003年 - 講道館杯 5位
2004年 - 体重別 3位
2004年 - 全日本学生柔道優勝大会 3位
2004年 - 学生体重別 優勝
2004年 - 講道館杯 優勝
2004年 - 世界学生 優勝
2005年 - ロシア国際 3位
2005年 - 体重別 優勝
2005年 - アジア選手権 2位
2005年 - 全日本学生柔道優勝大会 優勝
2005年 - 講道館杯 3位
2005年 - 韓国国際 2位
2005年 - 福岡国際 2位
2006年 - 体重別 3位
2006年 - 実業個人選手権 優勝
2006年 - 講道館杯 2位
2006年 - 福岡国際 3位
2007年 - 体重別 3位
2007年 - 実業個人選手権 3位
2007年 - 環太平洋柔道選手権大会 優勝
2008年 - 体重別 3位
2008年 - 実業個人選手権 優勝
2008年 - 講道館杯 2位
2008年 - 嘉納杯 2位

外部リンク

宮本樹理 - JudoInside.com (英語)
宮本樹理 - 国際柔道連盟 (英語)
* 宮本樹理 オフィシャルファンサイト

宮本樹理は、その華麗な技と愛嬌のあるキャラクターで、多くのファンを魅了しました。彼女の柔道人生は、決して平坦な道ではありませんでしたが、常に前向きな姿勢で困難を乗り越え、輝かしい実績を残しました。「踊る！柔道娘JURI」の愛称で親しまれた彼女の活躍は、これからも多くの人々の記憶に残ることでしょう。

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