宮本正樹

宮本正樹

1973年4月7日生まれ、神奈川県出身の映画監督および脚本家。

経歴と教育活動

神奈川県に生まれ育ち、映画製作を志して日本大学芸術学部映画学科の監督コースで学んだ。学士号取得後、さらに学究を深めるため日本大学大学院芸術学研究科に進み、博士号を取得。現在も母校である日本大学芸術学部映画学科において講師を務め、次世代の映像作家育成に貢献している。

大学院修士課程修了制作の上映会がキャリアの重要な転機となった。この機会にアキルフィルムを主宰する安河内央之氏との出会いがあり、以降、フリーランスとしての活動と並行してアキルフィルムでの作品製作にも関わるようになった。

監督としての活動と評価

活動初期から主に短編や中編映画の製作に精力的に取り組み、国内外の様々な映画祭に出品。その作品は高い評価を獲得している。特に2003年に制作された短編映画『うそつき由美ちゃん』は、数々の映画祭で受賞・入賞を果たした。具体的には、黒澤明記念ショートフィルム・コンペティションでの奨励賞、小津安二郎記念蓼科高原映画祭での短編コンクール入賞、そして富士フイルム主催フィルムラバーズフェスタでの奨励賞を受賞している。また、同じく2003年の作品『二十年後の約束』は、第3回シーズ・ネクストにおいてSurvive16選出という評価を得ている。2007年の『オーディション・ザ・ムービー』では、富士フイルム主催フィルムラバーズフェスタでグランプリを受賞するなど、短・中編作品で確固たる地位を築いた。

長編映画への進出と注目作品

短・中編での実績を積み重ねた後、2014年4月5日に公開された『共に歩く』で長編映画監督としてデビューを果たした。さらに、2016年には社会的なテーマに真正面から取り組んだ意欲作を発表する。日本国憲法第九条を題材とした映画『第九条』は、自身が脚本も手掛け、同年7月2日に神奈川県のブリリア・ショートショートシアターや群馬県のプレビ劇場ISESAKIなどで公開され、大きな反響を呼んだ。

その他の活動

映画監督・脚本家としての活動に加え、CM制作にも携わっている。1998年にはACジャパンの公共広告『いじめバイバイ・みんなの勇気』篇の演出を手掛けた経験を持つ。また、映像分野以外でも才能を発揮しており、『バミューダ・トライアングル』や『半次郎』といった著書も発表している。

受賞歴

2003年
『20年後の約束』：第3回シーズ・ネクスト - Survive16選出
2006年
『うそつき由美ちゃん』：黒澤明記念ショートフィルム・コンペティション2006 - 奨励賞
『うそつき由美ちゃん』：第五回小津安二郎記念蓼科高原映画祭・短編映画コンクール - 入賞
『うそつき由美ちゃん』：富士フイルム主催フィルムラバーズフェスタ - 奨励賞
2007年
『オーディション・ザ・ムービー』：富士フイルム主催フィルムラバーズフェスタ - グランプリ

主な監督作品

長編映画

『共に歩く』（2014年）
『第九条』（2016年）

短・中編映画

『逃げ切れるか』（1997年）
『ダイヤモンド』（1998年）
『Family』（2001年）
『二十年後の約束』（2003年）
『うそつき由美ちゃん』（2003年）
『オーディション・ザ・ムービー』（2007年）
『夢』（2009年）
『折り鶴』（2012年）

CM

* ACジャパン公共広告　『いじめバイバイ・みんなの勇気』篇（1998年）

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