宮津航一

宮津 航一について

宮津航一（みやつ こういち）は、2003年11月5日生まれの日本の大学生であり、熊本県で子ども食堂「ふるさと元気子ども食堂」を運営している。さらに、一般社団法人「子ども大学くまもと」の理事長としても活躍し、地域社会に貢献している。彼は「こうのとりのゆりかご」という制度で知られる人物でもあり、自身の過去を語ることで同様の境遇にある子供たちに希望を与えている。

こうのとりのゆりかご

2007年に、熊本市の慈恵病院に設けられた「こうのとりのゆりかご」は、無償で赤ちゃんを受け入れる施設である。航一はこの施設が運用を開始した初日に預けられた最初の赤ちゃんであり、当初は乳児としてではなく、なんと3歳の時に預けられた。この時、彼は身元が不明な棄児として扱われ、当時の熊本市長により「航一」と名付けられ、一人戸籍が作成された。

その後、航一は慈恵病院から児童相談所へ送られ、数か月後には熊本市で飲食業を営む宮津美光・みどり夫妻に引き取られ、養育されることになった。彼は熊本市立託麻東小学校に入学し、小学校低学年の頃、親戚が名乗り出たことで本来の名や実母についての情報が明らかになった。実母は生後5か月の時に交通事故で亡くなっていた。

学生生活と功績

中学時代には熊本市立二岡中学校で生徒会長を務め、高校は熊本マリスト学園高等学校に進学した。中学校・高校の陸上部で主将を務め、自己記録は10秒96という公認記録を持つ。高校2年生の時には正式に宮津家と普通養子縁組を結び、家族としての一歩を踏み出した。2021年からは、ふるさと元気子ども食堂の代表として活動を開始している。

2022年には高校を卒業し、熊本県立大学に進学。これを契機に、自らの背景を踏まえた発信を行うことを決め、実名で「こうのとりのゆりかご」について語り始めた。さらに、熊本朝日放送では、彼に密着したドキュメンタリー『告白、そして僕は～ゆりかごに預けられて～』が制作され、2022年5月22日に放送された。

入学後も彼の活動は多岐にわたり、2023年には慈恵病院元看護部長の田尻由貴子氏と共に一般社団法人「子ども大学くまもと」を立ち上げ、理事長に就任した。また、全国各地での講演活動を通じて、彼自身の経験を基にしたメッセージを発信し続けている。

主な活動・団体

• - ふるさと元気子ども食堂の代表
• - 一般社団法人子ども大学くまもと理事長
• - 熊本県こども食堂ネットワーク（広報部会長）
• - 一般社団法人ふるさと元気村（事務局長）
• - 熊本県ファミリーホーム協議会（事務局）
• - 熊本県立大学学生団体PUKRUN（陸上同好会）部長

これらの活動を通じて、宮津航一は地域及び全国に対する積極的な影響を与え、同じような立場の子供たちに向けて力強いメッセージを届けている。彼の成長と活動は、多くの人々に希望と勇気を与えていると言えるだろう。

もう一度検索