宮澤篤司

宮澤篤司（みやざわ あつし、1973年1月5日 - 2022年3月2日）は、北海道旭川市で生まれ育った、地元を愛するヴォーカリストでした。 友人の大久保卓司が病床で作曲した『ごめんね』でオーディションに応募したことが、彼の音楽人生の大きな転機となります。4500人もの応募者の中から見事グランプリに選ばれ、1999年12月に『君らしく僕らしく』でデビューを果たしました。

ソロ活動を中心にしながらも、Japan AOR Membersや4rest（フォレスト）といった音楽ユニットでもヴォーカルを担当するなど、精力的に活動を展開しました。その功績が認められ、2000年7月には旭川市商工部観光課より旭川観光大使に任命され、故郷の魅力を発信する役割も担いました。

デビューからソロ活動、そしてユニットでの活躍

1997年、「旭川歌謡音楽祭」でグランプリを獲得したことが、プロの道へ進むきっかけとなりました。その後、オーディションでの優勝を経て、1999年12月に1stシングル「君らしく僕らしく / 偶然の街角」で念願のデビューを飾ります。

2000年7月には2ndシングル「愛しさのしわざ / ふたり」をリリース。2001年9月には所属事務所をサンタ・クローチェに移籍し、2002年3月からは東京を中心にライブ活動を再開します。同年4月には、新曲「夜明け」が「ばんえい競馬」のTVCFイメージソングに起用され、注目を集めました。同じ月にセンテニアルレコードへ移籍し、6月21日には移籍後初のシングル「夜明け / ごめんね」をリリース。全国ツアーライブ「宮澤の愛はとまらない！」をスタートさせ、精力的な活動を繰り広げました。

2003年2月1日からは、長崎でのライブを皮切りに、全国ツアーライブ「Cafe 一期一会」をスタート。2006年5月29日には「キミと出逢ってから」をリリースし、この曲はアニメ『プリンセス・プリンセス』の主題歌として多くの人に親しまれました。2016年10月12日には「SKY HIGH」をリリース。同年11月15日には、アンコール渋谷にて「BIG BEST LIVE 2016　～最初で最後のスペシャルナイト!～」を開催し、ファンを魅了しました。2017年10月20日-10月21日にはHopping Pop Tourを札幌、旭川にて開催。同年11月3日には旭川人アーティストライブ「A Dream Session★2017」に出演するなど、地元での活動も大切にしていました。

Japan AOR Membersでの活動

Japan AOR Members、通称JAM（ジャム）は、Bobby Caldwellに影響を受けた宮澤を中心に2004年に結成されたAORユニットです。1970年〜1980年代の雰囲気を大切にし、「酔わせるLive」をテーマに、ゆったりと座って音楽を聴ける空間での演奏活動を行っていました。

4restでの活動

4restは、芥川澄夫（トワ・エ・モワ）、松尾一彦（元オフコース）、宮澤篤司、梅田知加子の4人のヴォーカリストが集まり、2005年に結成されたユニットです。アコースティックギターとピアノによるシンプルな演奏と美しいハーモニーで、国内外の様々な楽曲をカバーしました。オフコースの「さよなら」や「I LOVE YOU」、トワ・エ・モワの「或る日突然」や「誰もいない海」、EAGLESの「Desperado」、ケツメイシの「さくら」、そして宮澤自身の「ごめんね」などがレパートリーとして知られています。森の中を散歩しているかのように、聴く人の心を安らげる音楽を目指していました。

宮澤篤司は、旭川を拠点に、ソロ、ユニットと多岐にわたる音楽活動を展開し、多くの人々に感動を与え続けました。

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