家族はつらいよ

家族はつらいよシリーズ

『家族はつらいよ』は、2016年から2018年にかけて公開された日本の喜劇映画シリーズです。全3作から成り、監督は著名な映画制作家である山田洋次が担当しました。この作品は、現代日本における家庭や人間関係の複雑さをユーモラスに描き出しています。

シリーズ概要

最初の作品『家族はつらいよ』は2016年3月12日に公開され、山田洋次監督にとって21年ぶりの喜劇映画制作となりました。シリーズは「男はつらいよ」の名作を踏襲しつつ、新たな家族の物語を展開します。この作品では熟年離婚をテーマにしており、2013年の映画『東京家族』と同じキャストが出演しています。丸山歩夢、小林稔侍、風吹ジュンなど、再び家族の一員として登場し、当時のポスターや音楽も効果的に使われています。

続く第2作『家族はつらいよ2』は2017年5月27日に公開され、無縁社会をテーマにしたストーリーが展開されます。最終作『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』は2018年5月25日に公開され、主婦への賛歌をテーマに家族の重要性を再認識させる内容となっています。特に、第3作のタイトルは成瀬巳喜男監督の作品へのオマージュを込めたものです。

あらすじ

家族はつらいよ

この作品では、熟年夫婦の離婚話が中心に置かれています。ある日、夫が妻に誕生日プレゼントを尋ねたところ、返ってきた答えは「離婚届」という衝撃的なものでした。家族はこの騒動を受け、何度も家族会議を開くことになりますが、様々な問題が絡み合い、予期せぬ事態が展開され、物語はユーモラスかつ感動的です。

家族はつらいよ2

周造はマイカーでの外出を楽しむ一方、新たな傷が車に増えていくことに家族は不安を抱えます。運転免許返上を説得しようとする家族と、その意固地さが生むドラマが描かれます。結果、運転中に周造は追突事故を起こしてしまい、家族は再び議論を交わすことへ。

妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII

物語の舞台は変わり、ある日主婦の史枝が不満を爆発させて家を出ます。家族は彼女の存在の重要さを実感し、混乱する日常が描かれます。周造が不慣れな家事を試みるも、思うようにいかず、彼らの家族の絆が試されるストーリーです。

登場人物

このシリーズには、平田周造役の橋爪功、平田富子役の吉行和子など、キャストの演技も見どころです。また、彼らの家族や友人のキャラクターも物語を豊かにし、笑いと感動を提供します。

受賞歴

『家族はつらいよ』は第40回日本アカデミー賞で優秀作品賞を受賞し、脚本や撮影、編集など多くの部門で評価されました。続編『家族はつらいよ2』も第41回日本アカデミー賞で優秀脚本賞を受賞し、さらなる評価を得ることとなります。

このように『家族はつらいよ』シリーズは、ユーモアと真剣なテーマを融合させ、家族の温かさや複雑さを描写した素晴らしい作品です。

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