容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律

容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律

容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律（ようきほうそうにかかるぶんべつしゅうしゅうおよびさいしょうひんかのそくしんとうにかんするほうりつ）は、一般に容器包装リサイクル法とも呼ばれ、日本における循環型社会形成を推進するための重要な法律の一つです。この法律は、容器包装廃棄物の排出抑制、分別収集、再商品化を促進することにより、廃棄物の減量、資源の有効利用、生活環境の保全、そして国民経済の健全な発展に寄与することを目的としています。

制定の背景

高度経済成長に伴い、日本では廃棄物の発生量が著しく増加しました。この問題に対処するため、1991年には「再生資源の利用の促進に関する法律」が制定され、再生資源の有効利用が推進されました。しかし、一般[[廃棄物]]の大部分を占める容器包装廃棄物のリサイクルは十分に進んでおらず、その有効利用の促進が急務となりました。このような状況下で、1995年に容器包装リサイクル法が制定されました。

目的

この法律の目的は、容器包装廃棄物の排出を抑制し、分別収集を促進し、再商品化を進めることです。これにより、廃棄物の減量と資源の有効利用を図り、生活環境の保全と国民経済の健全な発展に貢献します。

対象となる容器包装

この法律でいう「容器包装」とは、商品を入れる容器や包装のことで、商品が消費されたり、分離されたりした後に不要となるものです。具体的には、ガラス製容器、PETボトル、紙製容器包装、プラスチック製容器包装などが再商品化の対象となります。

また、「特定容器」とは、容器包装の中でも、主務省令で定められた商品の容器を指します。これには、スチール缶、アルミ缶、ガラス瓶、段ボール箱、紙の箱、ポリエチレンテレフタレート製の瓶、プラスチック製の箱などが該当します。

法改正

2006年には、この法律が改正され、容器包装廃棄物の3R（リデュース、リユース、リサイクル）の推進、リサイクルコストの効率化、国、自治体、事業者、国民の連携強化が図られました。

主な改正点として、

レジ袋等の使用を減らすための小売店の取り組みの促進
事業者が市町村の再商品化に貢献する度合いに応じた資金拠出制度の創設
違反事業者に対する罰則の強化
円滑なリサイクルに向けた国の方針の明確化

などが挙げられます。

これにより、家庭からのゴミ排出の際、より細かな分別が求められるようになり、商品パッケージについても、プラスチック製容器、PETボトル、ガラス瓶、紙包装など、種類に応じた分別が必要になりました。

令和2年の改正法施行

2020年7月1日には、改正法が施行され、スーパーやコンビニなどでのレジ袋の有料化が義務付けられました。これにより、消費者の環境意識の向上と、レジ袋の使用量削減が期待されています。

法律の構成

この法律は、全9章と附則から構成されています。

第1章: 総則
第2章: 基本方針等
第3章: 再商品化計画
第4章: 排出の抑制
第5章: 分別収集
第6章: 再商品化の実施
第7章: 指定法人
第8章: 雑則
第9章: 罰則
附則

主務官庁

この法律は、複数の分野に関連するため、環境省、経済産業省、財務省、厚生労働省、農林水産省が共同で管轄しています。

関連法規

この法律と関連性の深い法律として、以下のようなものがあります。

循環型社会形成推進基本法
資源の有効な利用の促進に関する法律

関連項目

リサイクル識別表示マーク
レジ袋税

外部リンク

容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律施行令
容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律施行規則
容器包装リサイクル関連 - 環境省
公益財団法人 日本容器包装リサイクル協会
* プラスチック容器包装リサイクル推進協議会


この法律は、私たちの生活に密接に関わる容器包装廃棄物のリサイクルを推進し、持続可能な社会の実現に貢献しています。私たちは、この法律の趣旨を理解し、分別排出に協力することが求められます。

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